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『平日はゆっくりできない』 15KB 日常模様 番い 現代 久方ぶりにSSを書いたのぜ 寒い冬の朝が訪れた。 お天道様が昇るが外界の気温はそんなに上がることは無い。 当然家内の部屋も氷点下近くまで冷え込んでいる。 「ゆぴゅ~っ……。ゆぴぃ~ぃ……」 遮光カーテンが日の光を遮る寒い部屋で、れいむが安らかに寝息を立てる。 涎を一筋垂らしながらだらしなく頬が緩みきっていた。 「ゆぴゅ~っ……。もうたべられないよぉ~っ……」 れいむはお約束の寝言を呟きながら口元をもにゅもにゅと動かす。 喉元を鳴らした後、何事も無かったように深い眠りへと落ちていった。 これほど寒い部屋でこれほどの余裕があるのには訳がある。 れいむの足元にある長方形の大きな台座から、ぽかぽかと暖かい熱源が発生しているのだ。 それはまるで電気カーペットのような働きをして冷えきったれいむの体を温めている。 てこでも動かない位に、れいむの体はベッタリと箱の頂点にへばりついていた。 その箱をよく観察してみると前方に文字盤が埋め込まれている。 現在は長針と短針が大きく距離を開けて数字を指し示していた。 時刻にして午前6時59分57秒。 そして長針が12の数字に移動した時、不意に箱が小刻みに振動する。 「ゆびゃあぁあああっ゛!?」 高らかにあがった爽やかな朝に相応しくない大きな悲鳴。 れいむは両目を見開き、人間なら絶対に顎が外れそうな位のありえない口幅で突然我が身に訪れた不幸をアピールした。 「ゆっ……ぶぇええぇええっ゛! ぶぇえぇえええええんっ゛!?」 眠気は瞬時に消えたが、れいむは軽い錯乱状態になっていた。 激痛を訴えたいのだがどこが痛いのかもわからない。 あえて言うなら全身が苦痛を訴えかけている。 助けての声はその痛みに負けて泣き声に変わって口から吐き出される。 下半身からはしーしーを垂れ流し、箱の表面を水流が駆け下りていく。 そして泣き叫ぶれいむの台座とあんよの隙間から黒い餡が滲んできた。 どうやら足に何かが刺さっているらしい。 「ぶぇっぇえええんっ゛! ぶぇええぇえ……ぶぎゅるっ゛!?」 ぴこぴこを振り振りしながら泣いていたれいむの頬に横殴りの衝撃が襲う。 台座ごと吹っ飛んでいったれいむは、床に敷かれたカーペットの上を数回跳ねた後、無様に顔面から落ちて動きを止めた。 「もう朝かよ……」 男は払った右腕をそのまま自分の頭において、寝癖で乱れた髪を無造作に掻き毟る。 更に酷さを増した寝癖が重力を逆らい部屋の天井向けて直立した。 「起きるか」 幽鬼のような生気の無い表情で呟くと、暖かい毛布を名残惜しそうにそっと自分から引き剥がす。 そのままベットを降りた男は、先ほど吹っ飛んでいったれいむに向かってダラダラと歩を進めていく。 「ゆっ゛……ゆっ゛ゆっ゛ゆっ゛……!?」 床に転がるれいむは近づく男を救世主のような熱い眼差しで見つめてる。 口に広がる餡子と折れた歯が頬の内側に深く刺さっていて、とても喋れる状況ではなかった。 でも、言葉が伝えられなくても思いは通じる! そんな愚かな幻想を抱いていた。 「眠い眠い眠い……」 ぶつぶつと怨念のように眠いと繰り返す男はれいむを拾い上げる。 その箱に埋められた文字盤が現在の時刻を忌々しく男に伝えていた。 さっさと事を済まして仕事に行けと。 諦め交じりの小さなため息を付くと、速やかにれいむの処理に動いた。 柔らかいれいむの胴回りを片手で握り締め、そのまま上へと引っ張り上げる。 「……ゆっ゛!?」 当然そんな事をされたれいむはたまらない。 今まで全身に感じていた痛みは下半身に集中し始める。 激痛は治まることなく増すばかり。 れいむの眼球からは濃い砂糖汁がだらだらと太い筋を伴い流れ落ちる。 れいむの乗っていた台座は目覚まし時計。 指定された時刻になると鋭い針が上部から飛び出しゆっくりを串刺しにする。 そして高らかに奏でるソプラノでアラームを演出するという一般的な機能を持つ嗜好品だった。 「んんぶぅううっ゛!? ゆぶぅううううんっ゛!」 にちゃにちゃという音を響かせながら刺さった針から開放されていくれいむ。 れいむを貫いた針はそんなに長くは無い。 人間の親指くらいの全長だ。 ただし……形状は太くて針の先には返しがついている。 この返しがれいむを苦しめていた。 「あぁああああっ゛! あぁああああぁあっ゛!?」 れいむは顔を左右に振りながら痛みを訴える。 もう辞めてくれとの思いを滲ませた悲痛な表情で周囲に語りかける。 大切な何かが失われていく感覚。 針の返しはれいむの内部をズタズタに切り裂いていった。 「……ふわぁ~っ……眠み」 だが、そんなれいむをお構いなし。 男はあくびをすると乱雑にれいむを針から引き抜いた。 一際高い悲鳴を上げたれいむは白目を向いてグッタリとした体を宙にさらす。 痛みが限界を超えて意識を遮断したのだ。 男は片手に掴んだ哀れなれいむをそのままゴミ箱目掛けて放った。 多少の黒い餡を床に撒き散らしながら小さい円柱に収まる。 それを見届けた後、男は部屋のノブを回して寒い廊下へと足を運ぶ。 そして男は小さなくしゃみをしてから階段を下りていった。 男が部屋から去った数秒後、ゴミ箱に収まったれいむが薄目を開けて覚醒する。 冷たい硬い地面から立ち昇る異臭で目覚めたのだ。 れいむはその原因を探ろうと焦点が合わない視線で見つめる。 そのまま永眠していた方が幸せだったのに。 「……! ……!?」 れいむが見たものは同胞の亡骸。 みっちりと敷き詰められた肉襦袢の上でれいむは横になっていた。 おぞましいこの世の地獄をみたれいむは反射的にここから逃げ出そうと試みる。 しかし、あんよは地面を捉えない。 れいむは必死に動かしているつもりなのだろう。 だが、ズタズタになったあんよはピクリとも動いていないのだ。 何も進展しない目の前の風景に嗚咽が走る。 喉元から餡子の塊が逆流してきて、折れた歯を交わせながら口から泥のような物を大量に吐き出した。 床に広がった暖かい餡子は冷たい同胞の体温で冷やされ熱を奪われていく。 そして体積が著しく減ったれいむの体からも例外なく熱を奪っていった。 れいむの頭によぎるのは死。それを本能で悟る。 涙を流しながらまだ見ぬ希望を求めて無様に体を揺らし始める。 しかし、残酷な未来を弱小なれいむは変える事はできない。 そしてゴミ箱から漂う死臭がれいむのお飾りと全身に染み渡る頃……。 れいむの命は終わりを迎えた。 男がトントントンと大きな音を立てながら2階から降りてくる。 ゴミ箱に入れられたれいむがあの世に旅立ったと同時に台所へと入室してきた。 まだ眠そうな顔を擦りながら冷蔵庫を開けて物色し始める。 「……おおぅ」 お目当ての卵は切らしていた。 朝食のおかずはわびしい物になる事がこれで確定したのだろう。 男は益々テンションを下げながらも、袋に入っていたウインナーをひとつ掴んで口へと入れた。。 「「! !? ぶっ……!?」」 ウインナーを租借している男は小さな声に反応して顔を向ける。 そこにはまりさとぱちゅりーが鎮座していた。 双方恨めしそうな顔で男の口元を凝視しながら、醜い腹の音がデュオを奏でる。 そのハングリーなまりさとぱちゅりーの姿は一言で例えるなら異様の一文字だろう。 足を黒く焦がしたゆっくりが植木鉢のようなものに乗せられ、口元は溶接したように閉じられた挙句、ご丁寧に糸で縫われている。 そして頭からは大量の茎が生い茂り、その茎には大小様々な赤ゆが実っていた。 「今日卵って安売りだっけ?」 男はそんな様子を気にする事もなく、横に置いてあった霧吹きを手に取ると、ゆっくり目掛けて三回ずつプッシュする。 中身は極めて薄い砂糖水のようだ。 当然こんなカロリーでは満足などできないのだろう。 通常より少し痩せこけたゆっくり達は、充血した大きな目が外に飛び出しそうな威圧を纏いながら栄養を要求する。 「新聞は……と」 しかし男は華麗にスルー。そのまま玄関へと向かう。 男を見送ったまりさとぱちゅりーは、さめざめと涙を流して改善されない現状を嘆いた。 戻ってきた男は食パンを取り出してトースターへと入れる。 そしてウインナーを電子レンジへ突っ込みタイマーをかけた。 台所にたちこめるパンが焦げる匂いと、鼻腔を擽るウインナーの弾けた油の香ばしいかおり。 まりさとぱちゅりーは両目を見開きながら体をぐねぐねと動かし始める。 その姿は昔流行ったオモチャのようだった。 ただし、美観は圧倒的にこちらの方が劣る。 正直見る人が違うならば気持ち悪いと思う動きをしているだろう。 「(カリッ!)」 焼き終えたパンを男が齧る。 焦げたパンの欠片がテーブルの上に舞い、ハラハラと降り積もる。 まりさとぱちゅりーは、その小さな欠片すらも逃すまいとの形相で見つめていた。 パンを齧ると視線は上へ。 花弁が散るように舞う狐色の欠片が落ちる度に目線は下へ。 その恨めしそうな視線は益々厳しさを増していく。 「(ポキッ!)」 半分ほどパンを食べるとウインナーに手を伸ばし、同じように半分ほど歯で噛み千切る。 電子レンジで加熱しすぎた為に表層が裂けた亀裂から、男が食した衝撃で内部の油が外部へと飛び出した。 その美味しそうな油が皿に滴り落ちる度に広がる悩ましい香りが、飢餓状態のまりさとぱちゅを甘く誘惑する。 あれをひと舐めしたらどれだけ幸せになれるのだろう? あの空に浮かぶウインナーを口に含んで飲み込みたい! 双方の強い思いが心の中で竜巻が発生したかのように乱れ狂う。 しかし……男にそのような願いは一切届かず、念願のウインナーは無常にも憎い相手の腹の中に納まった。 「……!? ……びゅっ゛!」 それを見て項垂れる両者。 貴重な水分は惜しげもなく目元から流れて、植木鉢に敷き詰められた土へと染み込んでいく。 湿った土は枯渇寸前の宿主へ微量の水分を還元する。 当然それでは満ち足りる事は無く、ギリギリの生をまりさとぱちゅに与えるだけだった。 まりさの口内で短い舌が水と食べ物を求めて小刻みに振動する。 根元からバッサリと切られた舌は、自害封じにとられる初歩的な処置。 ただゆっくりの舌は再生する事が出来ない。 切ったらそれまでの乱暴な部類に入る手段ともいえる。 でも……これが一番楽な方法なのだ。 家庭菜園として置かれているゆっくりにはよく使われる手法でもある。 「…んびゅ゛!?」 まりさが苦しそうなうめき声を聞いて目線を上へと向ける。 すると視線が目標へと達する前に、小さな黒い物体が上から下へと通り過ぎた。 その数は一個や二個ではない。 自分に瓜二つな可愛い無数の赤ゆが、乾燥した土の上へ落ちていく。 「びゅぇえぇっ゛!?」 「……ゆっ゛……ゆっ゛ゆっ゛」 「ゆびゃあぁぁあ」 まりさの周りでもがき苦しみ小さな体をうねらせる赤ゆ達。 中には大きな声で泣き叫ぶ赤まりさも居た。 だが……その赤ゆ達の体は、大小様々な黒い斑点模様で埋め尽くされている。 完全な栄養不足とゆっくり不足。 その過酷な状況で、親ゆがこのまま赤ゆを宿していると身の危険が訪れる、という判断で切り離したいらない赤ゆ達。 しかし、これは無意識の内に行われている生存本能だった。 その残酷な習性を自覚していないまりさは、自分の回りに散らばる赤ゆ達を救う為に身を捩る。 声をかけて励ましたい! ぺーろぺーろして安らぎを与えたい! すりすりして愛情を伝えたい! だがそのような願いはひとつも叶うことは無い。 舌を根元から切られた後、口を念入りに焼かれて縫い糸を通された。 そして這いずり回って逃げようとしたら、フライパンに入れられて自慢だったあんよも黒ずみにされたのだ。 唯一まりさの意思で動かせる箇所は、右側に垂れ下がる三つ網に結われた髪の毛だった。 しかし……上下に頼りなく揺らす。 これが限界だった。 まりさはその今出来る最高のパフォーマンスを発揮させ、枯れた体内から搾り出すような僅かな水分を目尻に滲ませながら 次々と息絶える赤ゆ達を悲しそうに見下ろしていた。 「…むゅっ゛! ……!?」 まりさの隣にいたぱちゅりーも苦しそうな声を曇らせる。 ぱちゅがおかれた今の状況は殆どまりさとかわりは無い。 舌は切られ口は塞がれ、赤ゆは地面に落ちて死んでいく。 そして赤ゆに手を差し伸べられない無力極まりない哀れなゆっくり。 ほぼまりさと同一といっていいだろう。 ただ、多少まりさと違う部分は残されていた。 「ミルクミルク」 ぱちゅりーの目の前に来た男は、緑色の茎に手を伸ばして少し黒ずんだ赤ぱちゅりーを摘み取った。 摘み取った小さい赤ゆを、そのまま左手に持っていたカップの中へと沈める。 カップに注がれていた液体は漆黒に彩られたコーヒーだった。 自作でブレンドした豆から轢いて、じっくりとじっくりと抽出したこだわりの一品。 その香ばしくも複雑なアロマがぱちゅの五感を刺激する。 しかし、ぱちゅはコーヒーの中に赤ゆを慈悲なく投下されたショックで体が固まっている。 その固まっているぱちゅから、男はまたひとつ赤ゆをもぎ取って自慢のコーヒーの中に落とす。 一部始終を見届けたぱちゅりーはこう思った。 ……またか。と。 そして、ぱちゅの頬は瞬時にえれえれしたクリームで膨れ上がる。 だが一切外には漏れ出さない。 吐いて絶命したらどれだけ楽になれるのだろうか? そんなことを思いながらもう数ヶ月が過ぎた。 この男は赤ゆを食う為だけに自分は飼われているのだと認識したのも数ヶ月前だった。 まだまだぱちゅりー達の地獄は終わりを迎えそうにない。 「~♪ いい香りだ」 男はそんな絶望に打ちひしがれるぱちゅりー達をよそにコーヒーの香りを楽しんでいた。 引き出しから取り出したスプーンの先を、カップの底に軽く打ち付けるように数回ノックする。 サラリとしたささやかな手ごたえを感じた後でくるくると黒い液体を混ぜた。 すると徐々に漆黒が薄い灰色へと変化していく。 熱湯に入れられた赤ぱちゅの濃厚な生クリームがブレンドコーヒーに新たな風味をプラスさせる。 ほのかに甘い液体を口に少しづつ含みながら、まだタールのようにへばりついた眠気を徐々に覚ましていく。 そして、男は覚醒した頭で新聞に眼を通した後、身支度を整えて会社へと向う。 外出した男を死んだ魚のような目で見送ったぱちゅりーは、先ほど嘔吐した生クリームを反芻するかのように嫌々飲み込みこんだ。 ぱちゅりーの朝ご飯は今日も変わらず自らのえれえれで幕を閉じた。 現在時刻は午後6時。 お天道様も東へ沈み、真っ暗に染め上げられた世の中をひとりの男がてこてこと歩いてくる。 自宅に到着して鍵を使い玄関を開けた後、靴箱の上に置かれている観葉ゆっくりに水をかけた。 そのゆっくりが洩らしたうめき声には一切耳をかさずに台所へと足を運ぶ。 そこには朝のようにまりさとぱちゅりーが植木鉢の上で鎮座していた。 朝と違うところは、それぞれの頭に生えていた茎は枯れ果て、実っていた赤ゆは全て土の上に散らばっている状況だろう。 双方虚空を見つめながら体を定期的に大きく振動させている。 多分、土の上に散らばった赤ゆの養分を僅かながらに吸っている事実を認めたくないのだろう。 だから現状を考えずに空想の世界へと身を委ねていた。 しかし、その目を覚ますような冷たい水が浴びせかけられた。 男はまた霧吹き三回プッシュで水分と栄養を与える。 その後、目薬をさすようにそれぞれのおでこに白い液体を投与した。 成すがままになっていた両者は、体を駆け巡る赤ゆの生成に身を固めて抵抗し始める。 目力を強めて残念な未来を回避しようと努力するが、その願いは全く叶わない。 ものの数分後には、通常よりも二周り程小さな赤ゆ達がたくさん実った。 それを絶望の目で見上げる哀れなゆっくり達。 枯れたはずの涙は両目から溢れ出し、乾いた土をしっとりと湿らせる。 明日も食われてしまう赤ゆ達が出来てしまった事を恥じるように、我が身が裂けるような後悔をともないながら見つめていた。 いっそ明日なんていいのに。 そう何度も心中で数え切れない程考えた微かな思いは、時の流れというものに打ちひしがれる。 まりさとぱちゅりーは、自分達そっくりな我が子を見つめながら眠れない夜を過ごす。 男は階段を昇って寝室へと向かう。 まりさとぱちゅの心境などお構い無しに熱めの風呂へと浸かって夕食と晩酌を済ませた。 明日は早く出かけなければならないので、今日は少し余裕を持って就寝することにしたようだ。 台所に居るまりさとぱちゅりーは飼われている。と自分で勝手に解釈していたようだが、男にとってはただの家庭菜園だった。 餡子が飽きたのでコーヒーに入れる生クリームが欲しい。 その程度の認識。 まりさとぱちゅは愛情を注がれて育てられた園芸より遥か下の価値でしかない。 今男の手に包まれている箱もそうだった。 その小さな箱はアイスカップのような形状をしている。 蓋横に刻まれた溝の突起を摘んでビリビリと一周させた。 これで蓋とカップを繋いでいたロックが外れ、なんの抵抗も無く蓋が上へと持ち上げられた。 「ゆっくりしていってねっ!」 丸いカップの中で声をあげたのはゆっくりれいむ。 男はその声に返答せずに赤い飾りを摘んで、れいむの体を宙へと浮かす。 お返事して欲しいやら、お空を飛んでるだのとはしゃいでいたれいむは、文字盤の付いた箱の上へと乗せられた。 れいむは寒い室内であんよが温いという至福でゆっくり気分を味わう。 そのままもぐもぐと何やら呟きながら、小さな寝息を立てて安らかに就寝した。 れいむはこれが最後の夜になるとは夢にも思ってないに違いない。 この箱の上から降りれば未来もある。 しかし、降りれば寒い室内で凍えて震えてしまうだろう。 ゆっくりはゆっくり出来ない事を何よりも嫌うのだ。 死臭が風呂場で洗い流された清潔な天板の上で、れいむは鼻息を伴いながら涎を垂らし始める。 その顔はとてもゆっくりしていた。 「あ~あ……」 男はそんなゆっくりしているれいむには一切目もくれず携帯を操作していた。 画面に映るのは、とあるサイトのスレのようだ。 そこにはゆっくりが絶望の表情をしながら酷い目にあっている。 しかし、ゆっくり達が凄惨な状況にあっているにも関わらず、それを見つめる男の目元は笑みを感じさせるものだった。 「ゆ虐してぇ~」 男は平日の忙しい時では大好きなゆ虐が出来ない事を嘆いていた。 頭の中は次の休日に行うゆ虐でいっぱいになっている。 嘘バッジでも与えようか? 無理矢理歯を全部抜いて歯茎に荒塩でも擦り込むか? 安売りゆっくりチラシあったっけ? あ、特売の卵買ってくるの忘れた……。 男がそこまで思案したとき、無常にもタイムアップの時が訪れる。 れいむが眠る下の文字盤が指し示す時刻は、流石にもう寝なければ業務に差支えがでる時間帯になっていた。 渋々と布団を被り男は就寝する。 休日までは後三日。 まだまだ自由な時間がとれるのは先のようだ。 せめて夢で楽しいゆ虐がみれますようにと祈りながら。 ……そして、今日もお天道様が西から昇る。 寒い部屋に少しばかり騒がしいモーニングコールを奏でた朝が訪れる。
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後悔はしていない ほんの30分前までゆっくりの家族がおうたの練習をしていた 今は潰れた饅頭2つと汚い餡子の花が2つ拡がっている 聞くに堪えない雑音を聞かされやり場の無い怒りがこみ上げて思わずやってしまった 赤ゆを叩きつけて踏み潰して親のあんよを焼いてアマギって… 一通りの制裁を加えて黙らせた 残骸は備え付けの専用ゴミ箱に入れて散歩に戻った
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『間食ゆっくり』 29KB 考証 調理 赤ゆ 加工場 独自設定 三作目。またかなり長文ですが、前作のおまけです ※注 ゆっくり、加工所に関しての独自設定強し 前作「anko2626 主食ゆっくり」のおまけ的要素になります ほとんどが理詰めの説明なので、虐待SSとは形式が異なった内容となります ちなみに、幻想郷は存在しない設定です 間食ゆっくり 「「「「れみりゃだあああああああああああああああ!!!」」」」 「うー! まつんだどぉ~」 広い広い草原の中、沢山のありすの群れがこちらに向かって飛び出してきた。 その後ろを、胴付きれみりゃが楽しそうに追いかける。 「あまあまさ~ん、はやくれみりゃのくちにとびこんでくるんだどー☆」 「ゆっひいぃぃ!? そんなのぜんっぜんとかいはじゃないわあぁぁぁぁ!!」 「たすけてええええ!!」 「みんな! あそこにとかいはなおうちがあるわ! そこへにげるのよ!!」 「「「「ゆっくりりかいしたわ!!」」」」 目の前にある、大きな石焼きのかまど。その中にありす達が次々と飛び込んでいく。 ぱたん 金属製の扉が自動的に閉まる。 そこに先ほどのれみりゃが現れた。いつの間にかエプロンと鍋つかみを装備している。 「うー! みーつけーたどー☆」 鍋つかみをした両手で器用に金属扉の取っ手を掴み、開け下ろす。 吹きあがる白い蒸気の中、扉の中から一枚の鉄板がれみりゃの前に飛び出してきた。 「うわぁ…」 れみりゃが感嘆の声を上げる。 そこには、悲痛なありすの顔をした、こんがりきつね色のゆっくりパンが綺麗に並んでいた。 そのありすパンの一つを、れみりゃが両手で掴み上げる。 「いっただっきまーす☆」 自分の顔と同じくらいの大きなありすパンに向かって、れみりゃが大きな口を開けた。 その顔には、あふれんばかりの幸せの表情で満たされている。 ぱく かじった個所から濃厚なカスタードがとろりと溢れ出し、れみりゃの口元を黄色く染める。 「うー!? と…とかいはあああああああああ!?」 突如、ありすパンをかじったれみりゃが叫びながらしゃがみ込む。すると、その全身をまばゆい光が包み込んだ! 光に包まれたれみりゃの肢体が、ぐんぐん成長していく。 「な…なんて都会派な味なの…!?」 息を切らした、れみりゃの声。 しかしその声には、先ほどまでの間抜けさは微塵も感じられない。 「あまりの美味しさに、真のカリスマに目覚めてしまったわ……」 そこに現れたのは、れみりゃと同じ格好をした、可憐な少女。 知性と美貌に満ち溢れたその口元には、先ほどのありすパンのカスタードクリームが付着したままだ。 「とかいはカスタード……侮れないわね」 と、ここで画面が切り替わった。 先ほどのありすパンが、包装された姿で大写しになる。 『ゆっくりパン、とかいはクリーム味が新登場!! その美味しさ、まさに都会派!!』 やたらとテンションの高いナレーターの声に続いて、画面の右端からパンを持ったれみりゃが顔を出す。 『ぱんまつりも、かいさいちゅうだどー☆』 『『かこうじょ!!』』 最後に加工所の文字が大写しとなり、そこで映像が終わった。 「……」 暗い映写室の中、俺は一人椅子に座って暗くなったテレビを見つめ続けていた。 そこへ、作業着姿の男性がテレビの前に移動し、先ほどの映像テープを巻き戻し始める。 その腕の中には、まだ数本のテープが抱え込まれていた。 「これが、今回決定したコマーシャルフィルムの80秒ものになります。では、次に60秒を…」 「ああいや、今のだけで十分です。それにもう決まってるんですよね、これ」 「そうですね、後は細かいチェックを重ねて提出だけの段階です」 …いかん、一瞬思考が停止してしまった。 ちょっと興味があって見せてもらったが、なんなんだ今回のCMは? 「…ちょっと聞きたいんですが、途中のあれ、どうなってんですか?」 巻き戻しが終わり、デッキからテープを回収し終わったのを確認してから、俺は男性に質問を投げかけた。 「詳しい事は広報部を通さないと分かりませんが、今回CM作成にあたって、大手の広告会社と提携を行ったそうです。あの美少女れみりゃは、最先端CG加工を用いて作成されたとか」 「…パンごときに最先端CGとか、今回どんだけ金かけてるんだか……」 「なにせ新製品開発にあたり材料、機材、人件費、ほとんど必要無かったので……今回は上の方針で予算の大半を広告費に回すことに決定したそうです」 「………まぁ、上からの指示なら従うしかない、か」 紆余曲折はあったものの、俺が考案した『ゆっくりパン』はついに市場に出回ることとなった。 発売した当初こそは、29円という異常な値段に警戒する消費者も少なくはなかったが、安価の理由や製造工程などを大々的に公表し、安全面を強く強調したことで次第に多くの消費者から受け入れられるようになっていった。 さらに幸か不幸か、今世紀最大の大不況が後押しとなり、『ゆっくりパン』は求職者、低所得者の定番の食べ物として定着し、多くの消費を生み出す結果となった。 そこからもたらされる利益は、今までの加工品やゆっくりフードの比ではない。 ゆっくりを利用した製品は国公認で権利を所得しているため、ライバルが現れる心配もない。まさに独占状態であった。 今や加工所は、群れを従えるドスのように、社会にとって必要不可欠な存在にまで成長を遂げたのだ。 ちなみに俺は、製品提案の功績が認められ、ゆっくりパン部門の企画開発部へと異動になった。 年功序列が色濃く残る業界であるため、役職に大きな変化は無かったものの、ゆっくりパンの分野に限定してのみ加工部、開発部に強い発言権を持てるようになり、実質昇進と変わらないほどの高待遇である。 それにゆっくりパン部門は発足してからまだ日が浅い。今後さらに業績を伸ばし、人員や規模が拡張されるようになれば、俺はトコロテン式に上のポストへとスピード昇進していくことが可能となるだろう。 まさに、ゆっくりパンの原型となったでいぶ様々である。 俺はこの異動が決まった時、きっと世界一でいぶに感謝した人間であったことだろう。 「それと、頼んでた新案の方なんですが…」 「はい、只今試作品を用意しておりますので少々お待ち下さい」 「どちらかというと、自分はそっちの方が担当ですからね。イメージ通りだといいんですが」 男性はテープを片付けると、奥の部屋へと入っていった。 しばらくして、映写室の照明がぱあっと一斉に点灯する。 俺の今の仕事は、ゆっくりパンの新しい考案、及び生産ラインの効率化などが主な業務である。 ゆっくりのエキスパートである加工所ですら、パンへの加工は過去に前例のない大仕事であり、まだ生産過程にも不明な点が数多く残されている。 今後は、姉妹品の開発や品質管理など、より安定した製品供給が大きな課題となっていくだろう。 もちろん、俺の今後の昇進のためにも、今まで以上にゆっくりパンの製品開発には力を注いでいくつもりだ。 「お待たせしました」 しばらくして、先ほどの男性が戻ってきた。その両手には、小さめのダンボール箱が抱えられている。 彼は、加工部のゆっくりパン部門担当者である。小さなところに目がいき、確実なコストダウンや効率化の提案をしてくれるため、製品開発の際にはよく相談に乗ってもらっている。 「こちらが、それぞれの食品サンプルとなります」 そういうと、手際良くダンボール箱の中身を机の上に並べはじめる。 机の上に置かれた製品は二種類。 まず一つは先ほど視聴した商品『ゆっくりパン とかいはクリーム』 これは名前からも分かる通り、ゆっくりありすを材料として作られたクリームパンである。 現在、ゆっくりパンは『こしあんれいむ』『つぶあんまりさ』の二種類が発売されているものの、内容物がどちらも餡子なので消費者の飽きが早くなることが予想された。 『とかいはクリーム』はゆっくりパンの新しい味として、急きょ作り出された新製品である。 ちなみに、なぜ新製品としてありすが選ばれたかというと、すでに既存の商品としてカスタードクリームパンが存在しているからだ。 カスタードクリームは粘性が高く、熱にも強いことからパンの材料としては最適であり、生地の中に入れたまま焼きあげることも可能である。 第一、カスタードを使ったクリームパンは昔から人気が高い。確実に売り上げを獲得するには最適な素材だといえる。 「うん、こっちはさっきCMで見たとおりだ」 「味も確認しますか?」 「…いや、もう開発の時に嫌というほど試食してるんで、遠慮しときます」 食いあきたカスタード味を想像して吐き気を感じながら、俺はもう一度、パンのパッケージを確認する。 袋にプリントされたありすの絵の右下には「たべないでえええ!」という星型の吹き出しが印刷されていた。 この吹き出しは、ゆっくりパンのイメージをソフトにするために導入されたものである。 ゆっくりパンは生きた素材をそのまま使うため、焼き上げの際にはどうしてもその表情が悲痛なものとなってしまうという欠点があった。 そこで、あらかじめ吹き出しによって焼き上げの苦痛を「食べられたくない抵抗」に刷り込ませることで、逆に嗜虐心を煽る外見とすることに成功したのだ。 これぞまさしく「逆転の発想」である。 「それとこちらが、頼まれてた新製品となります」 男がもう一つの製品をこちらに押しやる。 先ほどとは違い、細長いパッケージ。 その中にはテニスボールサイズくらいのゆっくりパンが五個、並んで入っている。 「おお、よく出来てるじゃないですか」 パッケージを掴み上げ、中央に大きく書かれた製品名に目を通す。 そこには『ゆっくりぷちパン こしあんれいみゅ』と書かれていた。 この『ゆっくりぷちパン』略して『ゆっぷちパン』は、俺が新しく提案した「間食」用のゆっくりパンである。、 従来のゆっくりパンは価格が低い反面、ボリュームがありすぎて消費者が限定されてしまうという問題が後から判明した。 そこで、赤ゆっくりを使った小型のパンならば、小腹が空いた時の間食として、女性の消費者を獲得することができると考えたのだ。 価格は五個入りで49円。ゆっくりパンより少し値が張るが、これにもちゃんとした理由がある。 「外見もイメージ通りだし、申し分ないですよ」 「それはどういたしまして。それと…」 男が段ボールの中からビデオテープを取り出した。 中央のラベルには油性マジックで「ゆっぷち 音声○」とだけ記入されてある。 「製品説明用に、製作工程を撮影した映像も用意しましたが、ご覧になりますか」 「それはありがたい、ぜひ見せてください」 映写室の中だったこともあり、すぐに準備が整った。 部屋の照明が再び消滅し、テレビの光だけが部屋の中を静かに照らす。 「今回の映像は、製作工程をリアルタイムで撮影し、20分に編集したものとなります」 「音声○、というのは?」 「工程に過激な内容が含まれているため、一般公開用には音楽やナレーション、挿絵などを挿入する予定です」 なるほど。 今回のは一般用じゃない、"特殊な"人向けというわけか。 おそらく別途で発売し、少しでも利益を伸ばすためなのだろう。 「商売上手ですね」 「いえいえ、あなたには負けますよ」 軽い冗談を言い合ったところで、ビデオの内容が始まった。 「ゆっゆっゆ~♪ ゆっくり~うまれてねぇ~♪」 人工芝が敷き詰められたガラスケースの中で、植物型にんっしんをしたれいむがへたくそな歌を歌っている。 頭に生えた赤ゆは四匹、全てれいむ種だ。 『製品用ゆっくりは母体に精子餡を注入することによって人工的に妊娠されます。個体数には個人差がありますが、約四~六匹程度です』 テレビの横で、男が説明する。 しばらくすると、茎についた赤ゆがぷるぷると震えだした。 おそらく、成長促進剤も一緒に注入されているのだろう。 「ゆゆっ!? おちびちゃん! がんばってね!!」 ぽとり 「きゃわいいれいみゅがゆっくちうまれちゃよ!!」 ぽとぽとぽと 「ゆぴゅう! ゆっくちうまりぇるよ!!」 「きゃわいくうまれちぇごみぇんね!!」 「れいみゅたんっじょうだよ! ゆっくちちていっちぇね!!」 「ゆっゆーん! おちびちゃん、れいむはおかあさんだよ! ゆっくりしていってね!」 「「「「ゆっくちちていっちぇね!!!!」」」」 赤ゆが全て生まれたのを確認すると、親れいむが壁についたボタンを押す。 しばらくすると、ガラスケースの外に作業着姿の職員が姿を現した。 『母体には、あらかじめ特定の教育を施してあります。先ほどのボタンも、その教育の一つです』 ちなみに「ゆっぷちパン」が通常のパンより値段が高い理由は、この母体ゆっくりの教育費である。 「おちびちゃん! ゆっくりごはんさんをむーしゃむーしゃしようね!!」 「ゆっ! ぎょはんさん!?」 「れいみゅおなかぺーこぺーこだよ! はやくちゃべちゃい!!」 「ゆんゆんゆん!!」 職員が固体数を確認すると、設置された餌箱の中にペースト状の餌を流し込み、親れいむの頭についた茎を回収した。 職員がいなくなったのを確認すると、赤ゆ達はすぐに餌箱へと群がった。 『先ほど茎を回収したのは、母体の抗体を少しでも受け継がせないようにするためです』 人間の母乳にも病気の抗原が含まれているように、ゆっくりの茎にも抗菌性の作用が含まれている。 それを食べることで、赤ゆは味覚の標準化と抗菌作用の接種を行うのだ。 今回は酵母菌の繁殖を促進させるため、あえて茎の摂取を妨げているというわけだ。 「ゆわぁ~、ぎょはんさんがたっくさんありゅよ~」 「きゃわいいれいみゅのちゅーぴゃーむーちゃむーちゃたいむ、はっじみゃっるよ~」 「ゆ~ん、あみゃあみゃなにおいがちゅるよ!」 「おきゃあさん! いっちょにむーちゃむーちゃちようよ!!」 「おかあさんはあとでむーしゃむーしゃするから、さいしょはかわいいおちびちゃんたちがたっくさんたべてね!!」 「「「「ゆっくちりきゃいちたよ!!!!」」」」 言うが早いか、赤ゆたちが一斉に餌に飛びついた。あんよをぶりぶり振り、体ごと餌の山を食べ進んでいく。 「むーちゃむーちゃ、ち、ちあわちえぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」 「うみぇっ!! こりぇめっちゃうみぇっ!!」 「がつがつがつがつ!! はふっはふっはふっ!!」 「ぺーりょぺーりょ!! ぺーりょぺーりょ!!」 親れいむは餌に口をつけようとしない。ただじっと、赤ゆたちが餌を食べるのを見守っている。 『飼料に混入しているものは強力粉、シュガーイースト、バター、バニラエッセンス、乳化剤等です。ちなみに、母体には出された試料には口をつけないよう教育してあります』 ゆっくりパンの製造工程で一番重要なもの。それは酵母(イースト)菌の定着及び繁殖である。 ゆっくりは体内に取り込んだ有機物を餡子に変換する機能を有するため、口内摂取からでは酵母菌を定着させる事が非常に困難となる。 そこで考えられたのが、外皮となる饅頭皮からの定着法だ。 何でも餡子に変換するゆっくりだが、なぜか小麦粉だけは餡子にでなく外皮に直接吸収されるという性質がある。 そのため、酵母菌を含んだ小麦粉を摂取し、外皮へ吸収させることで高確率の定着が可能となるのだ。 さらに、新しく形成された外皮は免疫力が弱く、一度酵母菌を定着させてしまえばその後の繁殖も容易となる。 皮が厚くなることでパンとしての触感も良くなり、耐久性も向上する。 これが今までの経験と研究によって導き出された、最も最適なゆっくりパンの製造工程である。 「ゆぷぅ~、ぽんぽんいっぴゃいだよ~」 「ちあわちぇ~」 「おちびちゃん! ごはんさんがおわったらうんうんたいそうのじかんだよ!!」 「「「「ゆっくちりきゃいちたよ!!!!」」」」 親れいむに呼ばれ、赤ゆたちが餌箱からもそもそと這い出てきた。 そのどれもが、なすび型にお腹が膨らんでいる。 「いまからうんうんたいそうをはじめるよ! あんよをうえにして、あにゃるをふーりふーりするよ!!(ごろり)」 「ゆっ! れいみゅも!!(ころん)」 「まけにゃいよ!!(ころり)」 「はやくうんうんちちゃい!!(ぷりん)」 「ゆぴっ!!(ころん)」 ごろりと転がった親れいむがあにゃるを天に掲げると、赤れいむたちもそれに続く。 「はい、う~んうん! う~んうん! うんうんさんが、おさんぽするよっ!!」 「「「「う~んうん! う~んうん!!」」」」 ぶりんぶりんぶりん しばらくすると、赤ゆのあにゃるから小さなうんうんが顔を出し始めた。 「う~んうん! う~んうん!」 「「「「う~んうん! う~んうん!!」」」」 むりゅむりゅ 「「「「ゆっぴーっ!!!!」」」」 ぷりゅんっ 全員うんうんが出たことを確認すると、親れいむがもみあげを使い、うんうんを隅の方へと押しやった。 「さすがはれいむのおちびちゃんだね! そのちょうしでもういっかいうんうんたいそうだよ!!」 「「「「ゆっくちりきゃいちたよ!!!!」」」」 再びあんよを突き上げる赤ゆたち。先ほどお腹いっぱい食べたのもあり、まだまだ体力が有り余っているようだ。 『ここでのうんうん体操は、生地でいうこね上げの段階に相当します。母体にはうんうん体操の回数が多いほど優秀な個体となると伝えてあり、最低三回を目安としています』 飼いゆっくりの教育では弊害の一つとなるうんうん体操だが、ここではこね上げ、体温調節、酵母菌の循環など、非常に重要な工程を担っている。 また、うんうんという劣化した餡子を消耗させ、品質を一定に保つというメリットもある。 食料加工としてのうんうん体操の回数は、製品の命運を決めるといっても過言ではないのだ。 「ゆふぅ…ゆふぅ…れいみゅもうちゅかれちゃよ…」 「ゆぅ…ゆっくちちゅーやちゅーやちゅるよ……」 「ゆぴー…ゆぴぴぴっ」 「ゆぅ…しかたがないね、みんなですーやすーやするよ…」 うんうん体操四回目と差し掛かった所で、赤ゆたちがゆぴゆぴと眠りだした。 親れいむは壁のボタンを押すと、赤ゆたちから離れるようにして壁に寄りかかった。 しばらくして、再び職員が姿を現す。 「おにいさん! れいむのきょうっいくがおわったよ! はやくあまあまちょうだいね!!」 「ちょっと待て、まずは確認からだ」 そう言い、赤ゆたちにラムネ入りスプレーを数回吹きかけると、赤ゆたちを一匹一匹確認しながら箱の中に入れていく。 「今回のうんうん体操は?」 「たくさんだよ!!」 たくさん。すなわち三回以上を示している。 「ふむ…まぁいいか。ほら、あまあまだ」 赤れいむたちをすべて回収し終わった後、職員が親れいむの前にゆっくりフードをばら撒いた。 「ゆゆーっ!! ゆっくりたべるよ! むーしゃむーしゃ、しあわせええええええええええええ!!」 くちゃくちゃとゆっくりフードを食べている間に、親れいむの頭に注射針が刺され、中の黒い液体が注入される。 注射したものは、加工部で採取したれいむの精子餡である。 最も、当の本人はゆっくりフードの甘味で全然気づいていないようだが。 ちょうど食事が終わった頃だろうか。親れいむの頭から再びにょきにょきと茎が伸び始めてきた。 「それではれいむ、もうひと仕事頼むよ」 「おにいさん! れいむもうこのごはんさんにあきたよ!! こんどはもっとあまあまなごはんさんをもってきてね!!」 「……」 「もっとあまあまもってこないとおちびちゃんをそだてないよ! それでもいいの!?」 上から目線の親れいむを無視し、職員は赤ゆのうんうんと赤れいむの入った箱を回収して去っていった。 後に残るは、親れいむの罵声だけ。 ここでいったん、ビデオが一時停止された。 「さて、ここまでが材料の摂取、及びこね上げまでの段階になります。何か質問はございますか?」 俺は静かに手を上げた。一人しかいないのだが、形式的なものである。 「母体が、ずいぶんと製品に疎遠にしていましたが?」 「母体の方には、製品が最高のゆっくりプレイスに連れて行かれることを事前に伝えてあります。なるだけ情を移さないようにする、母体なりの母性といったところですかね」 「…で、真意としては?」 男の口元が一瞬つりあがる。 「…製品の安定した供給を行うためです」 通常、親ゆっくりの外皮は抗菌作用のある体液を十分に含んでいるため、赤ゆっくりのすーりすーり程度では酵母菌が定着することはまず起こらない。 しかし、万に一つという可能性もある。 バレーボール程度の大きさを持つゆっくりに酵母菌が定着すると、柔らかくなった外皮が自重に耐えきれなくなり、スライムのような形状へと変化してしまう。 これは機能自体にはなんの問題もないのだが、母体へのストレスが大きくなり、安定した赤ゆっくりの生産が望めなくなる。 そのため、母体となる成ゆっくりは全身を薄いシートでコーティングされ、抗菌作用のある特別な餌が出されることで、酵母菌の定着を未然に防いでいるのだ。 「しかしあの母体、かなりゲス化が進行してましたけど、それでも大丈夫なんですか?」 「あの母体は製品の劣化が進んできているため、あと二、三回ほど生産を行ってから、下級ゆっくりとして処分される予定です」 「そうですか。あの母体が処分される瞬間とかも撮影しておけば、ちょうどいい宣伝になると思うのですが」 「…やはり、商売に関してはあなたの方が一枚上手のようですね。考えておきます」 男がリモコンを使い、ビデオを操作する。 「それでは、次に製品の加工に関しての工程となります」 先ほどの職員が、ベルトコンベアーの上に眠った赤ゆ達を次々と落としていく。 コンベアに運ばれた赤ゆ達は、やがて大きな金属トレーの中へとぽとぽとと落下した。 『ここでは、一次発酵からベンチタイムまでを行っていきます』 ある程度金属トレーに赤ゆがたまったら、トレーを軽く振って平らにならし、次々とトレーが温度調節機の中へと入れられていく。 ここで、カメラが温度調節機内の映像に切り替わった。 「ゆゆ…ゆっくちおきりゅよ…」 「ゆぅ……きょきょどこ?」 「ゆぴぃ…ゆぴぃ…」 ラムネの効果が切れ、少しずつ赤ゆたちが目を覚ましてきたようだ。 「ゆ!? にゃんぢゃかきょきょ、ぽーかぽーかしゅるよ!」 「ゆゆーん、ぽーかぽーかちて、ゆっくちできりゅよぉ~」 「ゆええぇん!! おきゃーしゃんどきょ!?」 「ゆっくちぷれいしゅできゃわいいれいみゅがにょーびにょーびしゅるよ!!」 赤ゆだらけの騒がしいトレーの中、それぞれがのーびのーびしたり、泣きだしたり、好き勝手な行動をしている。 しかし数分後、赤ゆたちの体に変化が現れ始めた。 「ゆゆっ!? なんだか体がかってににょーびにょーびしゅるよ!!」 「ぽんぽんがぴゃんぴゃんだよ!!」 「ゆぴいぃ!? れいみゅにぷきゅーしにゃいでええええ!?」 「ゆぴっ!? はなれてね! れいみゅのほっぺしゃん、はにゃれちぇね!」 「どぼちてほっぺちゃんくっちゅいてるにょおおおおお!?」 次々と赤ゆ達の体が、縦に、横に、全体に、だんだんと膨らみ始めた。 外皮に定着した酵母菌が活性化し、次々と赤ゆの外皮の糖分をアルコールと二酸化炭素に分解し始めたのだ。 発生した不活性ガスによって強制的に体を膨らまされ、赤ゆたちが悲痛な声をあげる。 と、ここでトレーが高温機から取り出された。一次発酵の終了である。 「ゆひぃ…ゆひぃ…もういやじゃぁぁ、おうちきゃえりゅうう!!」 「ぷひゅ、ぷひゅるるる…ぽんぽんさん、ゆっきゅりしちぇよおお!?」 「れいみゅぷーぷーしゅるよ! (ぷひっ! ぷひっ!)しゅっきりぃぃ…」 ある者は体を揺らし、またある者は放屁(ゆなら)によって、体内の不活性ガスを抜こうとする。 しばらくすると、赤ゆ達の体が若干しぼみ、ちょうどいい大きさにまで戻ってきた。 これが、ベンチタイムの工程である。 この工程を挟むことによって、次の二次発酵を促進し、よりふんわりした触感を作り出すことが可能となるのだ。 再びトレーが傾けられ、赤ゆ達がベルトコンベアに落とされた。 今度のコンベアの両端には、白い服を着た職員が何人も待機している。 「ゆうぅっ!? なんだかゆっくちできないきがしゅるよ…」 「きょないで、きょな(がしっ)ゆっぴぃいいいいいいいいいい!?」 職員達がゴム手袋をした手で赤ゆを掴むと、テニスボールサイズほどの金属型へと投げ入れていく。 その工程は非常に精密かつ迅速であり、赤ゆ達はそのどれもが顔を上にして金属型に収まっている。 「ゆぴいぃぃ!? せみゃいよぉ! ゆっくちできにゃいよぉ!?」 「ゆぎいぃ…くるちいいいいぃぃいいいい!?」 「やめちぇね! きゃわいいれいみゅをきょきょからだちてね!!」 次々と一面に敷き詰められていく赤ゆ達の顔。そのどれもが、ゆっくりを微塵も感じさせない表情をしている。 集まった金属型はトレーの上に丁寧に置かれ、再び温度調節気の中に入れられた。 高温の中、金属型の中で再び赤ゆ達の体が膨らみ始める。 「ゆぎぎぎぎぎぎ…ぼうやべでええええええ!!」 「ぐるじいぃいいい!! じぬっ、じぬうううううううう!?」 「ゆびっ、ゆびびびび……」 悲鳴のバックミュージックの中、赤ゆ達の顔が風船のように膨らんでいき、次々と金属型からはみ出してゆく 「でいびゅの……でいびゅのおかおが…」 「もうぷぐーじちゃくないいいいぃぃぃいいいい……」 「ぷっぷひ! ぷっぷ!!」 …三十分後、二次発酵が終了した赤ゆ達の顔は、ひどい有様となっていた。 全身が金属型にみっちりと収まり、顔の部分だけが突き出るように膨らんで小さな山を形成している。 「……ゅ……」 「………っち……」 どの顔にも生気が無い。体力も、涙も、声も、全て出しつくしてしまった。 わずかに開いた口からは、念仏のような声が漏れているだけである。 トレーにのった金属型が、ベルトコンベアの上を滑っていく。 焼き上げという、ゆん生最後の終着点を目指して。 テレビの画像が切り替わった。 耐熱カメラに映し出された映像からは、真っ赤な灼熱の空間が映し出されている。 その中に、赤ゆ達を乗せた金属型が、トレーごと突っ込まれた。 200℃の超高温の中、流れる沈黙。 …びくっ 金属型からはみ出た赤れいむの顔の一つが、ぶるりと震える。 ……びくっ …びくっ びくびくびくびくびくびくびくびくびくびくびくびくびくびくびくびくびくびくびくびくびくびくびくびく!!!! 二つ、三つと、次々とその震えが伝染していく。 そして… 「ギイイイイイイイイイイイイイいいいいぃぃぃぃぃぃぃぃぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいぃぃぃぃぃぃぃぃぃいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!!1」 「あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"ぁ"ぁ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ" あ"あ"あ"ぁ"ぁ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"ぁ"ぁ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"!!!!!!」 「ががががが がががが がががががががががっがが がががが がががががががががががっがががががががががががが がががが がががががががががががががっがが がががが ががががががががががががががががががががが!!!!!!」 地獄の演奏会が、始まった。 「ごごごごごげがぐごごごごごごっごごごごごごごごごごッごごごゴゴごボごごごごごごごごごごごごドごごごごごごごごごごごごごごごごごごごげがぐごごごごごごっごごごごごごごごごごッごごごボボ!!!!!!!!!」 声も、水分も、全てを奪われた中枢餡から絞り出される断末魔。 赤ゆのものとは思えないほどの重低音が金属のステージ内で反響する。 「ゆ"げげげげげげげげげげぐがごげげげげげげげげげげげげ げげげげげ げげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげ げげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげげ!!???」 「ががががががががが がががががががががっがが がっががが がががががががががががっがががががががががががが がががが がががががががががががががっががががががががががががががががががががががぎがががが!!!!!!」 「ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ" ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ" ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ" ゆ"ゆ"ゆ"」 厚く閉ざされた扉の向こう側。多くの絶望が充満し 「"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ"ゆ" ゆ" ゆ" ゆ" ゆ" ゆ" ゆ" ゆ" ゆ"ゆ" ゆ" ゆ" ゆ" ゆ" ゆ" ゅ…」 …そして、消えていった 数分後、加熱機から取り出された赤ゆたちは、全て苦悶の表情を固めたまま焼きあげられていた。 もう、言葉を発するものは誰もいない。 静かになった環境の中、パンとなった赤ゆたちがベルトコンベアーに乗せられていく。 途中、粗悪品が職員達の手によって回収され、軽い防腐処理が表面に施された後に、赤ゆたちが梱包の機械の中へと吸い込まれていった。 機械の反対からは、綺麗に梱包されたゆっぷちパンが次々とコンベアで運ばれ、ダンボールに詰められていく。 その一つが大写しとなった所で、ビデオの映像は終了した。 再び部屋の照明が一斉に点灯する。 「以上が、製品の加工工程、及び出荷までの一連の流れとなります」 「はぁ………」 最後の衝撃的な映像から、つい気の抜けた返事をしてしまった。まさか焼き上げがあんな光景となっていたとは。 そういえば、でいぶも焼き上げの時に激しく痙攣していた。…おそらく同じような断末魔をあげ続けていたのだろう。 「いやしかし、まさか焼き上げ時の内部があんな状態になってたとは、思いもしませんでしたよ」 「まぁ、確かにあんな工程を見せられては食欲も失せてしまいますからね。あそこの部分は編集でカットする予定です」 改めて、机の上にあった『ゆっぷちパン』を手に取り、一つ一つを観察してみる。 ふんわりと焼き上がったそのパンの上部には、例にもれず悲痛な表情が刻印されている。 そして、袋に大きく書かれた「れいみゅたちをたべにゃいでえぇぇ!?」の文字。 焼き上げの苦痛ですらも購買意欲として利用されるその哀れな姿に、俺は考案者でありながら少し同情を覚えた。 「そちらの二点は差し上げますよ。お土産にどうぞ」 「ああどうも、ありがとうございます」 その後、新製品の加工工程についていくつか話しあった後に、俺は加工部をあとにした。 カチャリ 「ただいま」 「ゆっ!!」 仕事も終わり、寮に戻るとすぐに子れいむ達が玄関に寄ってきた。 「おにいさん! ゆっくりおかえりなさい!」 「おしごとおつかれさま!! ゆっくりしていってね!!」 「ああ、ありがと。お前らも留守番ご苦労だったな」 こいつらは、ゆっくりパンの原型となったでいぶの忘れ形見である。 酵母菌が定着して全身が柔らかくなり、ずーりずーりとしか移動できなくなってしまったが、でいぶの子とは思えないほど素直で聞きわけがよく、今では大切な家族の一員となっている。 その子れいむ達の後ろから、一匹の赤れいむが顔を出した。 「おにーちゃん、れいみゅおにゃかちゅいたぁ~」(のーびのーび) 「おちびちゃん! おにいさんはおしごとでつかれてるからわがままいっちゃだめだよ!!」 「ゆぅ…ごめんなちゃぃ…」(へにゃり) この赤れいむは、子れいむ達とのにんっしんによって生まれた子供だ。 そして、直接的に酵母菌を与えていない、先天的に酵母菌を持って生まれた、貴重な検体でもある。 ゆっくりパンの発売されてからしばらくして、俺は酵母菌が定着した子れいむ達を使っての赤ゆの量産を試みた。 その結果、こいつらは植物型にんっしんでのみ酵母菌が遺伝することが判明したのだ。 恐らく、胎生型では体内の餡子が酵母菌を全て分解してしまうからだと考えられる。 その点、植物型は母体の外皮から赤ゆを形成するため、酵母菌を遺伝させることが可能となったのだろう。 まだ、思い込み効果による要素が強かったり、生産数などに問題があるものの、やがてはゆっぷちパンの工程(定着→こね上げ)を大幅に短縮し、コストダウンを行うことが期待できる。 このれいむ達は、今では俺の出世を大きく左右する、大事な金の卵なのだ。 「よしよし、それじゃあすぐにご飯にしてやるからな」 「ゆっぴぃ!! ぎょはんさん!!」 「ゆふふ、おちびちゃんよかったね!!」 リビングに移動し、俺は買ってきた弁当とゆっくりフードの入った皿テーブルの上に並べた。 それと一緒に、小さな写真立てを置く。 写真立ての中には、間抜けな顔をした、でいぶの顔写真が貼り付けられていた。 「それじゃ、れいむのお母さんに挨拶しような」 「おちびちゃん、ちゃんとあいさつしようね!」 「ゆっきゅりりきゃいしちゃよ!!」 このでいぶは、ゆっくりパンの原型となった、俺の恩人である。 こいつが部屋に侵入し、レーズン酵母で自滅してくれたからこそ、加工所が発展し、俺も今の地位に就くことができた。 今は携帯カメラで撮った写真しかないが、収入が上がったらそのうち仏壇でも買ってやるかな。 「さん、はい。今日も一日お疲れ様!」 「おかあさん、きょうもおそらからみまもってくれてありがとう!」 「「「「いただきます!!」」」」 写真のでいぶも、心なしか微笑んでいる。そんな気がする今日この頃である。 おまけ 数日後、『ゆっくりパン とかいはクリーム』の発売とともに、例のCMの放送も同時に開始された。 だがその次の日、異常事態が発生した。 なんと、全国の飼いゆっくりさくやが、一斉に病院に運ばれたのいうのだ。 症状は失神、痙攣、眩暈など。幸い命に別条はなかったが、中には失禁した個体もいたそうである。 やがてこれらの症状の原因は、CMに出た美少女れみりゃを見たことによるショック症状だということが判明した。 「かりすま☆しょっく」と名づけられたこの事件により、急きょCMの放送が中止され、加工所は大混乱に陥った。 しかし数日後、事件は思わぬところで解決を迎えた。 あの事件以降、退院したさくや達がもう一度あのCMを見ようとテレビの前から離れなくなり、飼い主側が放送再開を条件に訴訟が取り下げたのだ。 結局、例のCMは放送前に警告文を流すという制限付きにより、再び放送が再開された。 そして、この事件をきっかけに『ゆっくりパン』はさらなる知名度を獲得していくこととなるのは、また先の話である… おしまい 前作の感想、誠にありがとうございます。 「ゆっぷちパン」のモデルはヤマザキ「薄皮つぶあんぱん」です。 食感がもちもちしていて、まるでゆっくりを食べてるみたいだよ! 「あんござんたべないでえええ!!」とか「かわをむかないでええええ!!」とか、泣き声をイメージしながら食べてみましょう。 今回は、前作で入りきらなかった内容と、コメントの疑問点に答える形で書いたSSとなります。 酵母菌定着の工程、パン加工の詳細、おまけであった問題点の改善、赤れいむ達その後など、残っていた疑問点が「すっきりー!」できたら幸いです。 あと、前回文章が乱雑とのコメントがあったので、なるだけ文の間隔を一定にしてみました。 冒頭のれみりゃのCMは、修論発表で死にかけていたときに見た幻覚です。 特に深い意味はありません。 あと、SSの作者さんにとって、コメントはゆっくりでいうあまあまと同じだというのは本当でした。 「もっとえすえすさんをかくから、こめんとちょうだいね! たくさんでいいよ!!」 と胸を張って言える作家になれるよう、頑張ります。 ●過去作品 anko2612 ひやしあんよ anko2626 主食ゆっくり
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『虐待・前篇』 【虐待】 虐待(ぎゃくたい)とは、自分の保護下にある者(ヒト、動物等)に対し、長期間にわたって暴力をふるったり、世話 をしない、いやがらせや無視をするなどの行為を行うことを言う。一言に虐待といっても、対象や種類は様々である。 ―――――――――ウィキペディアより、引用 序、 男はペットショップへと足を運んだ。目的は、200円から売られている処分品のゆっくりを購入すること。勿論、 虐待用にするつもりだ。週に3回程、こうしてペットショップを訪れ、1000円前後でゆっくり一式を購入し、部屋 で潰したりして遊んでいる。男はゆっくりが好きだった。無論、その好きという感情の歪み方は異常とも言えるもので あったが。 「い…いらっしゃい…ませ…」 カウンターの中にいるバイトの女が怯えたような出迎えをする。当然だ。この男は先週、店で「ゆっくり詰め放題1 袋600円」というセールのときに現れ、今にも圧死寸前といえるほどのゆっくりを袋の中に押し込んだ。レジに持っ てきたときには、袋の上の部分を掴んでいるせいで既に赤ゆが一匹潰れて死んでいた。そのときの男の狂気じみた笑顔 が女の脳裏に焼き付いて離れないのだ。 その虐待者で間違いない男が今日はえらく時間をかけてゆっくりを品定めしている。何度も足を運んでいるせいか、 店の中のゆっくりたちもこの男の顔を覚えているのだろう。ショーウィンドウの中に入れられたバッジ持ちのゆっくり とは無縁なのだが、処分品の籠の中に入れられたゆっくりたちはすでにガクガク震えている。動物は本能で相手の感情 を感じ取るというが、処分品ゆっくりのものは“それ”とは違う。男の瞳の奥に、剥き出しになった明確な殺意を感じ、 その切れ味鋭いナイフのような視線がゆっくりたちを射抜いているからだ。 飼いゆへの道を閉ざされたゆっくりたちで店側としても処分するために籠の中に入れてあるのだが、この時ばかりは ゆっくりたちが気の毒にさえ思う。もともと、籠の中のゆっくりは売れても虐待の道具にされるか、ペットの餌にされ るか…あるいは買っていった人間のおやつにされるか。売れ残ったとしても、叩き潰されて店の飼いゆっくり用の餌に されるかのいずれかの道しかないわけだが。 男が籠の中に手を伸ばす。 「ゆ…ゆううううぅぅぅぅっ!!!」 「ゆっくち!…ゆっくち!!」 伸ばした手の周辺にいたゆっくりたちが狭い籠の中を逃げ回る。赤ゆは他のゆっくりの頭の上を這って逃げたりして いたが、バスケットボールほどのサイズもある成体ゆっくりは籠の端に顔を押し付け、泣きながら男の手を見ているこ としかできなかった。 「駄目じゃないか…“商品”が客から逃げたりしちゃ…」 静かに、ゆっくりと、低い声で、男が語りかける。ゆっくりたちは十分に理解している。この男に買われたら、間違 いなく殺されるということを。…この男に限らずとも殺されるのはほぼ確定しているのだが、品定めの段階でそれがわ かるのはこの男ぐらいのものだった。男が素早く、一匹の赤れいむを掴み上げた。持ち上げられ、うねうねとあんよを 動かしている。宙を蹴っているつもりなのだろうか。 「ゆ…ゆっくち…やめちぇ…はなちちぇ…」 泣きながら男に訴える。男は不気味な笑みを浮かべ、赤ゆの顔のギリギリまで口を近づけて、 「客が選んでやったんだ…離して、はないだろう…?」 ボソボソと話しかける。 「ゆひぃっ…」 ゆっくりが悪寒を感じるのかどうかは疑問だが、表情から察するに寒気がこの赤れいむを襲ったのは間違いなさそう だった。逃げられないことと、離してはもらえないことを悟った赤れいむは声を上げて泣いた。他の客もこの様子を見 ていたが、ペットショップではよくある光景だ。 連れてこられた段階で親とは引き離されているため、そういう涙ながらのゆっくりの悲劇を目の当たりにすることは ないが、籠の中にはたくさんの赤ゆ、あるいは売れ残って成体サイズまで成長したゆっくりたちがいる。その中から無 理矢理引き離されるのは、やはり不安で仕方がないのだろう。 男は赤れいむを籠の中に戻した。しばらくはぐしゃぐしゃの泣き顔で呆けていたが、あんよを動かし自由を取り戻し たことを確認すると、そばにいた赤まりさの元へ這い寄り、 「こわきゃっちゃよぅ…ゆぅん…ゆぅん…」 泣きすがる。女は、あの赤れいむはもう死んだ、と思っていただけにこの光景には目を疑った。男は籠の前から離れ ない。今日は本当によく吟味している。 やがて、今度はバレーボールほどのサイズの子ゆっくりのれいむを持ち上げた。この大きさまでくると成体まであと 少し、と言ったところである。舌足らずな言葉遣いも抜けており、人間で言えば高校生ぐらい…若さと希望に満ち溢れ ている時期のゆっくりと言えよう。その希望の灯は、今まさに消えようとしている。赤れいむと同じように、持ち上げ られただけで顔をいやいやと振る仕草をする。両手で顔を掴まれているので、身を捩っているようにしか見えないが。 「ゆ…ゆっくり…、おろしてねっ!にんげんさんは…ゆ…ゆっくりできないよっ…」 ショップ内のゆっくりによる人間への発言は、ショーウィンドウの外側にいるゆっくりであれば店側に過失は問われ ない。そもそも真っ当なゆん生を送る権利さえ奪われているため、それらの意見はあってないようなものなのだ。むし ろ、客に暴言を吐いたゆっくりなどは、虐待目的でそのまま購入されていくケースも多い。暴言を吐くゆっくりは籠の 中のものぐらいで、籠の中のゆっくりを覗くのは大抵、虐待目的の人間であったため特に問題はなかった。 「ああ…違う。ゆっくりできないのは…これからできなくなるのは…お前だよ」 静かに言い放つ。どうやら男はこのれいむを“お買い上げ”することに決めたようだ。れいむは死の宣告に顔中から 冷や汗を流し、涙を溢れさせ、ぶるぶるぶるぶる震えている。言葉も発することもできないようだ。普段ならば、ここ で籠の中のゆっくりや、店員に大声で助けを求めたり、自分を買って行こうとする客に“やめて”と懇願する光景が見 られるものだが、それさえなかった。 逆に籠の中のゆっくりたちも一言も声を発するものはなかった。ただ、一様に…恐怖に染められた数多くの瞳が男を 無言で見つめている。男は、れいむを買い物カゴに入れると、蓋をした。暴れて逃げ出すゆっくりが多いからだ。完全 に外部との接触を遮断されたれいむはここにきて、誰に助けを求めるでもなくただ泣き始めた。 男は泣き続けるれいむを無視し、今度は同じくらいの大きさのまりさを片手で掴んだ。親指が顔の中心にめり込むよ うに持ち上げられ、まりさは不服そうに男を睨みつけていた。肝だけは据わっている…と言えよう。まりさ種の特徴は、 生意気なことと根拠のない自信。今も、決定的に足りない餡子脳内で男を倒すための策を講じているのであろう。 男はニタリと笑った。 「これにしよう」 男はゆっくりを生物だと認識したことは一度たりともなかった。 物だ。 喋る物なのだ。殴れば悲鳴を上げ、潰せば使いものにならなくなるだけの、ただの物。少なくともこれまではそうい う扱いを徹底してきた。 店で買ってきては潰し、また店で買ってきては潰しを繰り返していた男にそれ以上の感情が湧くはずはなかった。だ から、いつものように適当に籠の中に手を突っ込み、ぽいぽいと買い物カゴの中に入れていくような買い方ではない、 男の行動に、女は違和感を覚えたのだ。 男がまりさを先ほどのれいむと同じように買い物カゴに入れる。蓋を開けた瞬間にれいむが外に飛び出そうとしたが、 まりさごと再び買い物カゴの中に押し込んだ。 「まりさあぁぁぁ…ゆうぅぅぅん…ゆうぅぅぅぅん…」 「れいむ!しっかりしてね!まりさがまもってあげるね!」 外側からは見えないが、買い物カゴの中の様子が目に浮かぶようだ。商品が、商品に助けを求め、慰め合う。喜劇以 外の何物でもない。 男は、処分用のゆっくり売り場のすぐ隣にある…「ゆっくり詰め放題」のケージに足を向けた。 ケージの中のゆっくりのほとんどが赤ゆだった。一袋600円なので、あまり大きな個体を商品にすることはできな いのだ。れいむ種、まりさ種、ありす種の三種類しかいないが、男には十分だった。男はケージの脇にあるビニール袋 を掴むと、赤ゆたちを手当たり次第にその中に投げ入れ始めた。 「ゆんやああああああ!!!」 「やめちぇええぇぇ!!!」 「やじゃやじゃやじゃあぁぁぁぁ!!!」 「いちゃいよぅ!!!」 「ちゅぶれりゅう…」 「ゆぶぶぶぶ…」 「もっちょ…ゆっくち…しちゃ…」 女はため息をついた。あの日の出来事そのままだ。可能な限り袋の中に詰め込もうとするから、最初に詰められた赤 ゆはどんどん追加されていく後続の赤ゆに押しつぶされて死んでいく。袋に張り付いた内部の赤ゆの凄惨な死に顔を見 せつけられて、残された赤ゆがおそろしーしーを大量にぶちまける。 男が袋の口を無理矢理に縛る。その瞬間、新たに三匹の赤ゆが潰れて死んだ。男はそれをレジへと持って行く。もち ろん、れいむとまりさも一緒だ。 「1050円になります」 「おねーーーざああああぁぁぁん!」 「ゆっくりたすけてね!ゆっくりしたいよぉぉぉぉぉ!」」 女が目を逸らす。 「うるせぇ」 短く言葉を発し、二匹の入った袋を壁に叩きつける。 「んべっ!」 「ゆんぐっ!」 静かになった袋を片手に男はゆっくりと店を出て行った。女は安堵の表情を浮かべた。 男がアパートの扉の鍵を開け、帰宅する。入ってすぐの位置に流し台がある。そのステンレスの台所の上に、あんよ を焼かれて身動きの取れなくなった、赤れいむがいた。男に気付くと涙を流しながら、 「ゆっくちしちぇいべびゅるぶゆぐぅ!!!!!!!!!」 男は赤れいむが挨拶を言い終わる前に、潰して“それ”を制した。一瞬でただの饅頭の皮になってしまった同族の姿 を見せられ、一斉に叫び声を上げる袋詰めにされた赤ゆたち。この赤ゆは家に帰ってきたとき、すぐに潰すというため だけに、この位置に“置いて”ある。扉を開け、拳を振り上げ、赤ゆを一匹潰す。それが男の日課であった。 「私さぁ…あなたのそういうトコロが好きじゃないわ」 部屋の奥から女の声が聞こえる。男の恋人だ。 「一寸の虫にも…って言葉、知ってる?」 男は答えない。 「それから、なんでゆっくりを買いに行かせたかも、覚えてる?」 男は、女に見られない位置で、またニタリと顔をゆがめた。 「わかっているさ…。1カ月でいいんだろう…?」 女は、しかめっ面で男を睨みつける。男の手から袋を受け取る。袋の中にはぼろぼろと涙を流し、ガクガク震えてい るれいむとまりさがいた。恐怖に染まった瞳で女を見上げている。 「…かわいい」 「どこが可愛いんだか…そんな連中…」 「約束通り、1ヶ月後よ」 女はそう言って油性ペンを取り出し、れいむを片手で抱き上げた。 「ゆっ!ゆっ!!」 「チッ」 子れいむの声が癇に障ったのか、男が舌打ちをする。 「はい、できました…っと」 床に降ろされたれいむは、辺りをキョロキョロ見回しながら、 「ゆっくり?ゆっくりぃ!」 などと言っている。少し混乱しているのだろう。語彙が少ない。やがて、男のベッドの下にずりずりとあんよを這わ せて隠れてしまった。 「何をしたんだ?」 男が女に尋ねる。女は取りだしたまりさにも油性ペンで何か書いているようだ。今度は男の前にまりさをずいっ、と 差し出した。男の顔を目の前にしたまりさが、 「ゆひいっ!」 と短く叫ぶ。男の手がぶるぶると震えている。しかし、女の持ちかけた“ゲーム”の内容を理解した以上、この饅頭 を潰すわけにはいかなかった。 「このハートマークのついたまりさと…さっきのれいむ。1ヶ月後に死んでいたら…あるいはいなくなっていたら…あ なたとの婚約は破棄させていただきます」 一、 「ゆっくりしていってね!!!」 「ゆっくりしていってね!!!」 「「「「「「「「「ゆっくちしちぇいっちぇにぇ!!!!」」」」」」」」」 最初に目覚めたれいむが挨拶をして他のゆっくりたちを起こす。まりさと、かろうじて喋れる位置に口がきている赤 ゆたちが一斉に返事を返した。 「「ゆうぅぅぅぅ…ん!!」」 れいむとまりさは満足そうに、互いの頬をすり寄せる。 「ゆっ!きょうもみんなといっしょにゆっくりしようね!」 しかし、周りには二匹以外、ゆっくりはいない。 「ゆゆっ?みんながいないよ…?」 二匹の子ゆはキョロキョロとあたりを見回す。そして、自分たちを囲んでいるガラスの壁に気が付いた。 「ゆ?でられないよ!」 「かべさん!まりさたちのじゃまをしないでゆっくりどいてね!」 てしてしとガラスの壁に体当たりをしたり、顔を押し付けてみたりしているれいむとまりさ。無駄な行動を繰り返す うちにどうやら腹が減ってきたらしい。くぅぅぅ…と情けない音がれいむとまりさの下顎のあたりから聞こえてきた。 「ゆぅぅぅ…おなかすいたよぅ…」 「おねーさんはなにをしてるの?まりさおなかすいたよ!ぷんぷん!!」 ペットショップの籠の中に入れられていたときには、あの女性店員が餌を放り込んでいたのだが、れいむとまりさが いくら待っても女性店員は一向に現れない。更に腹の虫が鳴る。 「ゆ…ゆゆ…」 「おなかすいたよーーー!!!」 とうとう空腹で泣き始めるれいむとまりさ。そこへ早朝の散歩を終えた男が帰ってきた。ゆっくりたちの“騒音”で 目覚めさせられるのが気に入らない男にとって早朝の散歩は日課だった。物音に気付き、玄関のほうに顔を向ける二匹。 男はスタスタと箱に近づいていく。男が近づいてくるのに気付いた二匹は、目を輝かせて、 「「ゆっくりし…」」 男が箱を足の裏で蹴り飛ばした。床を一直線に滑っていき壁に激しくぶつかり止まる。突然の出来事に呆然としてい た二匹は、慣性の法則に逆らえず額をガラスの壁に強打して呻いていた。れいむはゆんゆん泣いているだけだったが、 まりさは頬をぷくーっと膨らませて威嚇をしてきた。 「ひどいよにんげんさんっ!どうしてこんなことするのっ?!」 「お前らがゆっくりだからだよ」 「ゆゆゆっ?!」 暴力を振るわれた理由の理不尽さに、まりさは戸惑いを隠せなかった。だからと言ってどうすることもできない。ま りさはれいむの方に向き直ると涙を舌で拭ってあげながら、 「れいむ!しっかりしてね!まりさがいるからあんしんしてね!」 泣いているれいむを励ましていた。男は箱を二度、三度と蹴った。男の足と部屋の壁の間に挟まれた二匹は、繰り返 し響く衝撃にただ怯えているだけだった。二匹は声を上げて泣いた。 「ゆああああああん!!!ゆっくりできないよーーー!!!!」 「ゆっくりしたいよーーーー!!!!!」 「「ゆっくりさせてよおぉぉぉぉぉぉ!!!!」」 恐怖で声を出せなくなるまで、男は箱を蹴り続けた。強化ガラスの箱は傷一つつかない。虐待者の間で透明な箱は必 須アイテムだった。通常一匹用のこの箱に、子共とはいえ二匹のゆっくりが入っている。その中で何度も横転し、壁に 叩きつけられ、れいむとまりさは既に満身創痍だった。 ようやく箱を蹴り終えた男は、朝食の準備を始めた。目玉焼きを作っている。調理中の匂いはもちろん、れいむとま りさの元へと届いた。二匹は恐怖で忘れかけていた空腹を思いだす。さっきまでは気づかなかったが、袋詰めされた赤 ゆたちも、 「おにゃかすいちゃよぅ!」 「ゆっくちなにかたべさせちぇにぇ!」 「あみゃあみゃでいいよっ!」 口々に叫んでいる。しかし男は振り向かない。れいむとまりさはぐぅぐぅと腹を鳴らしながら、男をじっと見つめて いた。 やがて出来上がった目玉焼きをテーブルの上に置き、男が食事を始める。わざわざ、れいむとまりさの入った箱を食 事風景がよく見える位置に置いて。れいむが泣きながら訴える。 「おにいさん!おねがいしますぅ!!れいむたちにもなにか…なにかたべさせてくださいぃぃぃぃ!!」 「おなかがへってしにそうだよっ!おねがいだよっ!おにいさん!!!」 まりさも目の前で、男が目玉焼きを口に入れる様子を見て涎を垂らしながら、懇願する。男は黙々と食事を続けてい た。 コップに入った水を飲み干す。 「あ…ゆあ…」 味噌汁を飲み干す。 「ゆ…っ!ゆぅ…っ!!」 ご飯をかきこむ。 「「んゆぅぅぅぅぅぅ!!!!」」 目玉焼きの最後の一口を口に入れる。れいむとまりさは唇を噛み締めて、ぼろぼろと涙を流すと、 「「ゆんやあああああああああ!!!!!!!」」 大声で叫んだ。その様子を見て男はくぐもった声で笑った。そして箱の蓋を小さく開け、その中に食事で使った何も 盛られていない皿を置いた。泣きやんだ二匹は、首をかしげながら目の前の空の皿を眺めている。 「食え。それがお前らの今日一日分のメシだ」 「…ゆ…?」 「なにを…いってるの…?」 食え。男はそう言った。何を? 目の前にあるのは皿だけだ。れいむがずりずりとあんよを這わせ、皿の傍へと移動する。目を凝らして見る。やはり 何もない。れいむは男を見上げると、 「おにいさん…?おさらさんに…なにものってないよ…?」 「たべものがないとたべることができないよ…?ゆっくりりかいしてね…?」 「馬鹿言うな…。皿を舐めれば味はするだろうが」 男は冷たく言い放つと、赤ゆの入った袋を取り出した。赤ゆたちの絶叫が部屋中に響き渡る。そんな中でれいむとま りさはようやく理解した。この皿に残った目玉焼きの汁や白身の切れっぱし。インスタントみそ汁の溶けきらなかった 味噌の残りカス。これを食べろ、と男は言ったのだ。 「ゆぐぅ…ぺーろ…ぺーろ…」 「ぺーろ…ぺーろ………し……ゆぅ…」 ゆっくりは食事をするときには“むーしゃむーしゃしあわせー”という言葉を発する。れいむもまりさも、むーしゃ むーしゃできてない上に、当然幸せでもないので口にしたくてしょうがない言葉を言うことができない。 生き残った赤ゆたちを袋から取り出しては、手で握り潰したり、壁に叩きつけて殺したりして遊んでいる男を見なが ら、二匹が叫ぶ。 「おにいさああああああん!!!!」 「ゆっくりしないでたべものさんちょうだいねっ!これじゃしあわせーできないよーーー!!」 何かが潰れる音がした。その音に気付いたれいむとまりさは箱の壁を見る。そこには、ガラスの箱に叩きつけられた 赤ゆだったものがいた。皮が破れ中身が飛び出し、その衝撃によりべったりと壁に張り付いている。飛び出す場所のな かった目玉は見開かれたまま、固まっている。まるで二匹を凝視しているかのようだった。 「ゆひいいいぃぃぃぃっ!!!!」 れいむがしーしーを漏らす。まりさもずりずりと後ずさる。男は箱に顔を近づけると、ポツリ、と言った。 「しあわせー…できない?お前らなんか幸せにさせてたまるかよ」 「どうして…?どうして…っ?」 まりさが泣きながら質問する。 「お前らが、“ゆっくり”だからさ」 男は、泣き続けるれいむを箱から取り出した。れいむは怯えてがたがた震えている。そのれいむの顔面に、男は拳を めり込ませた。拳がゆっくり独特の柔らかい皮に包み込まれていく。顔の中心の餡子が周囲に押しやられたせいか、あ にゃるから、ぶぴっ、という音と共に餡子が飛び出した。男が拳を引き抜くと、顔の中心部を真っ赤にしたれいむが、 「い゛だい゛よ゛お゛お゛お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛!!!!!!!!」 「…痛くて当然だろう。痛がらせようとしてるんだから、よ」 「どぼじでごんな゛ごどずる゛の゛お゛お゛お゛ぉ゛ぉ゛???!!!!!」 れいむが顔をぐしゃぐしゃにしながら、悲痛な声で男に訴える。 「お前らが、“ゆっくり”だからさ」 先ほどの、まりさの質問に対する答えと同じだった。男はれいむの髪を掴むと、腕が疲れるまでれいむの顔に往復ビ ンタを繰り返した。乾いた音が数十発、部屋に響く。しかしれいむの顔は崩れない。男は力加減を心得ていた。このま ま数百、数千発、叩き続けたとしてもれいむを潰さず苦しめる自信が、男にはあった。 れいむの方も、顔を右に左に振り回されながらも、決定的な痛みによる自己防衛のための失神を行うことすらできな かった。我慢できない痛みではないが、痛い。それを延々と繰り返される。同じところを何度も叩かれるたびに、皮が ヒリヒリしていく。 「九十八!九十九!!百!!!!」 百発目は、再びグーでれいむの顔面を殴りつけた。同時に髪を掴んでいた左手を離したため、壁に向かって飛んでい き、叩きつけられる。そして、ぽてっ、とその場に倒れ込んだ。これほどのダメージを受けたにも関わらず、 「ゆ゛う゛ぅ゛ぅ゛…」 まだ呻いて苦しんでいる。死んではいない。死ななければ良いのだ。 歯を食いしばり、大粒の涙を流し、顔を床に押し付け、左右の揉み上げで打たれた頬を抑えながら、のたうち回って いる。 「ざまぁ」 男はそんなれいむに追い打ちをかけるように、汚い尻を蹴り上げた。 「ゆ゛っぐ………ゆ゛っぐぃ゛…じで…」 「喋ってんじゃねぇよ、ゆっくりの分際で」 れいむはひたすら泣いた。涙が止まらなかった。 「泣いてんじゃねぇよ、ゆっくりの分際で」 れいむは必死に涙を拭った。涙を流すまいと必死だった。 「だから!!!」 男は、再度、れいむを蹴り上げる。 「ゆ゛ぎぃぃぃぃぃっ!!!!!!」 「人間の真似してんじゃねぇよ、ゆっくりの分際で」 後篇へ続きます
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ゆゆこさみん ゆるこさみん 宣伝2 [ゆるこさみん製造] ゆるこさみんはユクリィのゆっくりしたライフを快適に過ごす製品です。 加齢と共にアンコに隙間を発生す餡節痛 これを解消するサプリメントですがね 製造方法は… コンベアがあり、その片側に予め足焼きして動けなくした成ゆを設置し 強制的に出産させるために 頭へ特殊な精子餡を数本注入し 一度に大量の赤ゆを出産させ 作業効率を高速化す 産口にはコンベアへ出るパイプを固定とんで 生まれた赤ちゃんは必ずここを通り コンベアへと流れて行きます この成ゆの両側にも同じ成ゆを配置し 同じように措置し生まれた赤ゆ達は パイプを経てコンベアへとか 転がり落ちて行きます 生まれたての赤ゆ達は足が弱く 跳ねたり徘ったりができないため コンベア上で逃げることはありません。 コンベアの末端には高速で回転する 遠心分離機があり、 コンベアを流れる赤ゆ達はこの分離機に入ると 不要とす飾りや髪、皮を遠心力ら剥いでいき 赤ゆ達は残った痛みに苦しみながら アンコとソレに付く眼球や歯のまま 再びコンベアに載せられ その途中で餡密度が基準値に 満たない赤ゆをエアーで弾いて行きます コンベアの末端では大水槽がありき この水槽に他で同様の工程を済ませた赤ゆ達を纏め入れるす この時、赤ゆの重いアンコは沈み 不要となる軽い眼球や歯は浮上します 水槽の下では餡子の塊となった赤ゆ達の 大量な餡子を搾り出します その餡子に含まれる有効成分は たった数%です そんな貴重な有効成分を抽出し 飲みやすいサプリメントにしました。 これを飲めば… 動きが活発になり のびのびやうんうん体操もいいや [ ゆるこさみん ]で[検索] 宣伝1 「のーびのーび…?」 体の伸縮が上手くいかない すぐ疲れてしまう それは危険を知らせる サインかもしれません! 「かわいくてごめんねっ!」 その病気の内のひとつ餡節痛は 成ゆんになるとある物質が不足して あんこの隙間が大きくなり 動きに不調を及ぼす恐ろしい病気です! 病が進行するとベットに寝てるだけで 不快な感覚が全身を駆け巡り 安眠すらも間々ならない状態に! だがこれさえあれば大丈夫! その商品はこの清潔で 広大な加工所で生産されます 「おちびちゃん うばれじゃだべぇえええぇっ !?」 必要成分を多く含む胎生任振を安全に超高速化 たっぷり栄養が詰まった 厳選された赤ゆだけを使用! 生まれた赤ゆはここに運ばれ… 必要としない皮膚と髪 そしてお飾りを遠心力で剥ぎます 生まれたてな赤ゆは肌が脆いため 遠心力で尚更剥きやすい 先ほど剥き終わった赤ゆは 更に厳しい選別を行います この内部スキャンにより 基準値に満たない赤ゆは… パァァンッ! 即座にエアーを当てて除外します! パァァンッ! そして検査が終了した赤ゆは 一箇所に纏められ 巨大な瓶な水槽に落とす 水面には材料に必要ない目玉や歯が軽いのでか浮上する 目玉と小さい歯を取り除いたあとで 次なる工程へと移行します。 この大量のあんこに含まれる有効成分は なんと驚きのたった数%! その希少価値の高い栄養をギュッと圧縮して飲みやすいサプリでお届けします! これを飲めば… のーびのーび 運動機能回復! うんうん体操も楽々! キュッ! ゆっくりできる日々をお約束します! ゆるこさみん 今ご注文頂くともう1箱プレゼント! この機会をお見逃しなく! おわり
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8話 あちらこちらあんよは上手 黒い髪をポニーテール風にまとめた巫女姿の少女、 皐月眞矢は、支給品である日本刀を持ちながら無人の市街地を歩いていた。 ちなみに彼女は本物の巫女では無い、普通の女子高生だ。 今着ている巫女服は眞矢が趣味で持っているコスプレ用の物である。 「!」 路地から、自分が持っている物とは違う拵えの日本刀を持った、 青い飛竜が現れた。 飛竜――大宮正悳は、支給品の日本刀を目の前の少女に向ける。 「青い竜さん、あなたは殺し合いに乗っているんですか?」 「……そうだ」 眞矢の問いに正悳はやや言いづらそうに答える。 愛する主人の元に帰るため、殺し合いに乗ったは良いが、 いざ他参加者を目の前にすると決心が鈍ってしまう。 ましてやその相手が可憐そうな、可愛い巫女服の少女なら尚更だ。 その証拠に刀を構える正悳の手は震えていた。 「手が震えていますよ?」 「う、うるさい!」 「……」 明らかに青い飛竜が動揺しているのを眞矢は確認する。 「私は皐月眞矢です。あなたは?」 「お、俺か? 俺は大宮正悳だ」 「普通の名前ですね」 「放っておけ!!」 「まあ、それは良いとして……大宮さん」 「な、何だよ、命乞いか……!?」 突然眞矢が取った行動に正悳は目を見張る。 巫女服の上半身を肌蹴させ、半裸になったのだ。 何も覆われていない、年の割に大きく膨らんだ乳房が青い竜の前に露わになる。 普段主人の女性のそれを想像しては自慰に耽っていた正悳だったが、 本物の人間の女性――しかも主人より年下の少女の乳房を直に見た事など無い。 眞矢が一歩一歩正悳に近付いていく。歩く度に乳房がぷるんと揺れ動いた。 「な、何のつもりだよ、おい……!?」 「ねえ、私、まだ16歳なんですよ。でも、それにしては大きいと思いません? 私のこのおっぱい」 「う……た、確かに……」 16歳にしてはよく発育した乳房――いや、身体である。 「い、いやそうじゃなくて、一体何のつもr」 「柔らかそうでしょう? 実際柔らかいですよ。触ってみますか?」 乳房を揺らしながら眞矢は尚も距離を詰める。 正悳は葛藤していた。どうせ殺すなら、好きにしても良いのではないか? いつ死ぬか分からない、まだ自分は童貞の身、主人との本番の前に、 この少女で練習しておくと言うのも……。 (い、いや、だが、しかし……) 「っていうのは全部嘘ですよ」 ズバッ。 「――――ぁ」 眞矢が刀を横に一閃し、正悳の腹部を横一文字に切り裂いた。 血が路上に飛び散り、切り口から千切れたソーセージのような物が溢れ出る。 「ガアアアァァァアアアアァア!!」 持っていた刀を落とし、両手で腹を押さえ、地面に崩れ落ち悶え苦しむ青い飛竜。 しばらく口から、傷口から血を路上に撒き散らしていたが、やがて動かなくなった。 肌蹴させていた上着を元に戻す眞矢。 「ふぅ。一歩間違えれば犯される所だったけど、上手く行った。 さて、荷物を……と。刀はいいや。もうあるし」 眞矢は正悳の持っていた刀は捨て置く事にし、 デイパックの方を漁り出した。 しかし自分と同じく、ランダム支給品は刀のみだったようだ。 仕方無く水と食糧を自分のデイパックに移し替える。 普段、コスプレ好きの普通の女子高生として変わり映えのしない毎日を送っていた眞矢は刺激を求めていた。 何か、平凡な日常では味わえないような刺激を。 そんな時、突然殺し合いとやらに巻き込まれた。 最後の一人になるまで殺し合い、生き残った一人だけが帰れるというルール。 待っていた、と眞矢は喜んだ。 死への恐怖が無かった訳では無いが、それ以上に眞矢は歓喜する。 殺人が許容されたサバイバルゲーム。刺激という一言では語り尽くせない。 優勝を目指すつもりは無いが、良い機会、いや、千歳一隅の機会。 思う存分殺人を楽しもうではないか。 眞矢は青飛竜の死体の傍を通り過ぎ、次の獲物を捜し始めた。 【大宮正悳@オリキャラ・再登場組 死亡】 【残り 44人】 【一日目/朝方/F-4市街地東部】 【皐月眞矢@オリキャラ・新規組】 [状態]健康 [装備]五郎入道正宗 [所持品]基本支給品一式、水と食糧(1人分) [思考・行動] 基本:殺し合いを楽しむ。時に色仕掛けも使ってみる。 1:次の獲物を捜す。 [備考] ※特に無し。 ※F-4市街地東部に大宮正悳の死体と傍に菊一文字則宗、 大宮正悳のデイパック(水と食糧抜きの基本支給品一式入り)が放置されています。 ≪支給品紹介≫ 【五郎入道正宗】 日本刀における名刀の一つ。 【菊一文字則宗】 日本刀における名刀の一つ。 ≪オリキャラ紹介≫ 【名前】皐月眞矢(こうづき・まや) 【年齢】16 【性別】女 【職業】高校生、ピザ屋でバイト 【性格】間延びしている 【身体的特徴】黒髪ポニーテール。中々スタイルが良い 【服装】コスプレ衣装の巫女服 【趣味】コスプレ、料理、古書店漁り 【特技】中学まで剣道をかじっており、それなりに剣術が出来る 【経歴】両親と祖父母、姉、妹のいる家庭で育つ 【備考】平凡な毎日に退屈し刺激を求める女の子 黒き淫狼 時系列順 遣隋使と遊び人 黒き淫狼 投下順 遣隋使と遊び人 ゲーム開始 皐月眞矢 [[]] ゲーム開始 大宮正悳 死亡
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ゆゆこさみん ゆるこさみん 宣伝2 [ゆるこさみん製造] ゆるこさみんはユクリィのゆっくりしたライフを快適に過ごす製品です。 加齢と共にアンコに隙間を発生す餡節痛 これを解消するサプリメントですがね 製造方法は… コンベアがあり、その片側に予め足焼きして動けなくした成ゆを設置し 強制的に出産させるために 頭へ特殊な精子餡を数本注入し 一度に大量の赤ゆを出産させ 作業効率を高速化す 産口にはコンベアへ出るパイプを固定とんで 生まれた赤ちゃんは必ずここを通り コンベアへと流れて行きます この成ゆの両側にも同じ成ゆを配置し 同じように措置し生まれた赤ゆ達は パイプを経てコンベアへとか 転がり落ちて行きます 生まれたての赤ゆ達は足が弱く 跳ねたり徘ったりができないため コンベア上で逃げることはありません。 コンベアの末端には高速で回転する 遠心分離機があり、 コンベアを流れる赤ゆ達はこの分離機に入ると 不要とす飾りや髪、皮を遠心力ら剥いでいき 赤ゆ達は残った痛みに苦しみながら アンコとソレに付く眼球や歯のまま 再びコンベアに載せられ その途中で餡密度が基準値に 満たない赤ゆをエアーで弾いて行きます コンベアの末端では大水槽がありき この水槽に他で同様の工程を済ませた赤ゆ達を纏め入れるす この時、赤ゆの重いアンコは沈み 不要となる軽い眼球や歯は浮上します 水槽の下では餡子の塊となった赤ゆ達の 大量な餡子を搾り出します その餡子に含まれる有効成分は たった数%です そんな貴重な有効成分を抽出し 飲みやすいサプリメントにしました。 これを飲めば… 動きが活発になり のびのびやうんうん体操もいいや [ ゆるこさみん ]で[検索] 宣伝1 「のーびのーび…?」 体の伸縮が上手くいかない すぐ疲れてしまう それは危険を知らせる サインかもしれません! 「かわいくてごめんねっ!」 その病気の内のひとつ餡節痛は 成ゆんになるとある物質が不足して あんこの隙間が大きくなり 動きに不調を及ぼす恐ろしい病気です! 病が進行するとベットに寝てるだけで 不快な感覚が全身を駆け巡り 安眠すらも間々ならない状態に! だがこれさえあれば大丈夫! その商品はこの清潔で 広大な加工所で生産されます 「おちびちゃん うばれじゃだべぇえええぇっ !?」 必要成分を多く含む胎生任振を安全に超高速化 たっぷり栄養が詰まった 厳選された赤ゆだけを使用! 生まれた赤ゆはここに運ばれ… 必要としない皮膚と髪 そしてお飾りを遠心力で剥ぎます 生まれたてな赤ゆは肌が脆いため 遠心力で尚更剥きやすい 先ほど剥き終わった赤ゆは 更に厳しい選別を行います この内部スキャンにより 基準値に満たない赤ゆは… パァァンッ! 即座にエアーを当てて除外します! パァァンッ! そして検査が終了した赤ゆは 一箇所に纏められ 巨大な瓶な水槽に落とす 水面には材料に必要ない目玉や歯が軽いのでか浮上する 目玉と小さい歯を取り除いたあとで 次なる工程へと移行します。 この大量のあんこに含まれる有効成分は なんと驚きのたった数%! その希少価値の高い栄養をギュッと圧縮して飲みやすいサプリでお届けします! これを飲めば… のーびのーび 運動機能回復! うんうん体操も楽々! キュッ! ゆっくりできる日々をお約束します! ゆるこさみん 今ご注文頂くともう1箱プレゼント! この機会をお見逃しなく! おわり
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『楽しいゆ虐合宿 その1』 18KB いじめ 虐待 制裁 親子喧嘩 姉妹 子ゆ 透明な箱 現代 虐待人間 独自設定 ぺにまむ 燃えろ燃えろ真っ赤に燃えろ 教授あきの作品です 希少種は出ませんが、優遇されています。 オレンジジュース的な独自設定があります。 かなりご都合主義です。 お兄さんが玉の輿に乗っています死ねばいいのに 以上の点に違和感を覚えた方はご遠慮下さい。 俺は鬼井としあき。今、山の中を走っている4WDの高級車に乗っている。 隣りには恋人(?)の尾根衣双葉が実に楽しそうな笑顔を浮かべていた。 彼女は日本でも有数の企業である尾根衣グループの孫娘だ。 今車を運転しているのも、彼女の護衛兼世話係の黒岩とかいう、初老の黒服さん。 対して俺は加工所のしがない作業員である。 俺と彼女がどうして付き合う事になったのか――その答えは、今日の目的が大きく関わっている。 4WDの後ろに付いてるトラック一杯に詰め込まれた主役達を虐待する。 つまり、ゆっくり虐待が今日の目的だ。 「んー! 山の空気が美味しいわ」 長い時間座り続けていた双葉さんが伸びをしてリラックスしている。 「それでは、今日はよろしくお願いしますね、としあき様」 「いや、その様ってのはやめてもらいたいんですが……」 冗談とも本気とも取れる双葉の言葉に頬を掻いた。 「お嬢様、としあき様、持ってきた道具類は全て出し終わりました。ゆっくりはいくつ出しましょうか?」 「そうですね。箱に小分けされてる筈でしたから、とりあえず2箱くらいお願いします」 「かしこまりました」 その間俺は出してもらった道具を準備する。 組み立てる必要がある道具もあるので、テキパキと組み立てる。 準備している間、双葉さんは後ろで俺の作業の様子を眺めていた。 その目はクリスマスプレゼントの包装紙を破こうとする子供の目だ。 双葉さんは本当に綺麗で、深窓の令嬢という言葉が似合う女性だ。 尾根衣グループの後継者としての教育も行き届いている、理想のお嬢様である。 だが、彼女がここに来た理由が、まさかゆっくり虐待だとは誰も思うまい。 俺が務めている加工所を吸収合併するとかで、工場見学に来た双葉さんからゆっくりについて色々と聞かれたのが事の発端だった。 最初はゆっくりの生態について、ワリと常識的な事を尋ねてきたのだが、次第にその内容がおかしな事になってきた。 例えば効果的にゆっくり出来なくする方法、ゆっくりの耐久性能、たくさんのゆっくりを集める方法など…… 言ってしまえば、完全に我々の、ゆ虐の世界の内容を根掘り葉掘り聞いてきた。 俺はそれに対して、ついうっかりペラペラと喋ってしまった。 オタクという生き物は、自分の好きな事に対して聞かれると聞かれていない事まで話てしまうものだ。 それがいけなかった。 双葉さんは俺に対して尊敬の念を抱き始め、それがどういう訳か婚約者という関係にまで来てしまった。 いや、まぁ、嬉しいことは嬉しいのだが。 今日は彼女が「ゆっくりを虐待をしたい」と言うことで、こんな山奥までやってきたのだ。 彼女は街では滅多にやれない、火を使った虐待をしたいそうで、キャンプ場をまるまる一つ貸しきった。 また、彼女の希望から必要と思われる道具や物資を指定すると、すべて用意してくれた。 尾根衣グループ恐るべし、と思わず思った程だ。 「私はね、ゆっくりが死ぬのを見るのが大好きなの。 特に炎にやかれて死ぬ様は、とっても“ゆっくり”できるわ。 それにその灰は畑に巻けばゆっくり避けにもなる。 ね? これほど実益を伴う趣味なんて、そうそうないでしょう?」 彼女が菩薩のような笑顔でそんな事を言い出したとき、頭を抱えた。 ついでに勃起した。 準備が終わった頃に、黒岩さんが帰ってきた。 「おまたせいたしました。ゆっくりを持って参りました」 「ああ、どうもありがとうございます」 黒岩さんが運んで来たのは透明な箱に入ったゆっくり。 加工所が捕獲した野良や野生のゆっくりで、人様に迷惑をかけて反省すらしなかったゲスどもだ。 一箱に十数匹くらいいるだろう。 種類としてはれいむやまりさ、ぱちゅりーやちぇんと言った基本種で、成体ゆっくりだけでなく、子ゆっくりも混じっている。 「としあき様、どうしてわざわざ処分予定だったゆっくりを使うのですか?」 双葉さんが箱のゆっくりを見て聞いてきた。 彼女ならそんな駄ゆっくりではなく、ペットショップで売れるようなゆっくりや、希少種も用意出来るだろう。 だが、俺はそれを制して加工所で処分されるだけのゆっくりを用意してもらったのだ。 「言ってしまえば趣味です。結局こいつらは人間の事を見下して捕まったマヌケです。 にも関わらず、未だに自分たちの方が優れてると勘違いしています。 俺は、そんな自分が偉いと思っているゆっくりにノーと言いつつ虐待するのが好きなんです」 これが希少種や善良種、はてまた加工所で使ってるゆっくりだとそうはいかない。 希少種や善良種というのは人間の強さを知っており、また、基本的に友好的だ。 確かに世の中には『何も悪くないゆっくりを理不尽に痛めつけるのが好き』という人もいるが、個人的にどうも好きになれない。 なんだかんだ言って、俺はゆっくりが好きなのだ。 また、加工所産だと、人間に都合がいいように教育されたり、希望を失ったりしている。 そんなゆっくりを虐待しても面白くない。 エゴだと言われれば、そうであるとしか言いようがない。そのあたりは自覚している。 「さて、それでははじめましょうか」 「はい! それで、まずどうすればいいでしょうか?」 待ってましたとばかりに、元気よく返事をする双葉さん。 「お嬢様はどのゆっくりからやりたいですか?」 「そうですね……では、れいむ種を」 「わかりました。まぁ、基本から始めるのは悪くない選択です」 とりあえず、箱の中かられいむ種を取り出して、別の箱の中に放り込む。 ついでに、そのれいむの子供が「おかーさん!」とか言って自己申告するので、そいつらも取り出す。 「れいむ種の特徴は、その強い母性です。まぁ、母性と言っても大したものではありませんが」 防音使用の箱の中には母れいむが2体と、その子が5匹ずつくらい入っている。 「そもそも、ゆっくりにとって、子供とはゆっくりできる存在です。 なので去勢や避妊手術を極度に嫌がります。母性が特に強いれいむ種ならなおさらです」 だから、手始めにやることは一つだ。 「そういう訳で去勢と避妊手術を始めます。とりあえずやって見せますね」 今日の趣旨は双葉さんとゆ虐をする事だが、彼女は初心者だ。 色々と勉強してきたらしいが、実際にやったことがない初心者である。 「ゆ? おいじじい! でいぶはしんぐるまざーなんだよ! さっさとあまあおそらをとんでるみたいー!」 「テメェの旦那はまだ生きてるわ! 勝手に番を殺すんじゃねーよ!」 突っ込みを入れつつ、れいむを上下にシェイクして発情させる。 「ゆふ~ん。なんだかれいむあつくなってきちゃったよぉ」 ものの5秒で恍惚とした表情を見せるれいむ。 人で言う処の顎から小指以下のぺにぺにが現れる。 「……うわぁ」 初めて見るであろう発情したゆっくりに、流石に双葉さんも引いていた。 だが、こちとらベテランの加工所職員である。こういう作業は慣れたものだ。 「今からやるのはペットにやるものと同じです。ただ違うのは、ラムネを服用させないことだけです」 「ラムネを食べさせると眠るんですよね?」 「そうです。眠らせておかないと、人間に対して不信感を持ったり、絶望したりするので。 でも今回はあえて眠らせません」 そう言いながら、俺は持っていたハサミで粗末なぺにぺにをちょんぎった。 「……ゆ?」 「これで精子餡を出す事はできなくなりました。しかし、このままでは懐妊はできるので……」 ハサミをポケットにしまい、代わりにチャッカマンを取り出し、まむまむにあてる。 「焼いておきます」 「ゆんやああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」 ぺにぺにが切られた事に気付いた直後にまむまむを焼かれ、れいむは耳障りな悲鳴をあげた。 「これで、こいつは子供を作ることは出来なくなりました」 「ゆ、ゆゆ? れいむ、もうオチビちゃんができないの?」 双葉さんへの説明を聞いたれいむが、不安そうに俺を見上げる。 「ああそうだ。お前は二度と子供を作ることは出来ない」 「どぼじでえええええええええええええええええええええええええええええええええええ!」 れいむが俺に掴まれたまま、滝のように涙を流し始める。 「せいぜい、今いるオチビちゃんを大事にすることだな!」 透明な箱を開けて、その中に死なない程度の強さで叩き込んだ。 「……とまぁ、ここまでがワンセットです」 「流石に、実際に見てみるとすごいですね」 透明な箱で未だに泣いているれいむを眺め、しみじみと感想を述べる双葉さん。 「可哀想になってきましたか?」 一応聞いてみると、 「いえ全然! としあき様、私にもやらせてください!」 全っ然、そんな事を思っていなかった。むしろやる気になっている。 「やめでえええええええええええええええええ! れいむのまむまむやかないでえええええええええええええ!」 「だ・め・よ。これからあなたを赤ちゃんを産めない体にするんだから」 「おねがいでずうううううううううう! なんでもじまずからあああああああああああああ!」 「……なんでも?」 「はいいいいいいいいいいいいいいいいいい! ですから、どうかまむまむだけはああああああああああ!」 「じゃあ、まむまむ焼くね」 「……ゆ? ゆ゛ん゛や゛ああああああああああああああああ! なんでええええええええええええ!」 「だって、なんでもするんでしょう? あっ、ぺにぺに切るの忘れてました」 「ああ、大丈夫。順番はどっちからでも構いませんよ」 「ゆふっ、ゆふぅ……ゆ? れいむのぺにぺにさん! ぺにぺにさんはあああああああ!」 「ふふふ。だ~め」 「ゆんぎゃあああああああああああああああ!」 「これで貴女は赤ちゃんを産めなくなったわね」 「ごのぐぞばばああああああああああああ! なんでごんなごどずるんだあああああああああああ!」 「あなたは知らなくてもいいの」 透明な箱の中で、双葉が去勢したれいむが泣き叫んでいた。 「こんなものでどうでしょうか?」 「いやぁ、正直びっくりしました」 手際もよければ、言葉責めの内容も適当だった。 つーか俺より酷ぇ。 「でも丁度よかったです、こちらも準備が終わりましたよ」 彼女がれいむを去勢している間に、装置の準備を行っていた。 木製の柵で囲いをして、その中には透明な箱を置いてある。 囲いの大きさは透明な箱をを除けば成体ゆっくりが丁度入るくらいの大きさだ。 透明な箱の中には若干薄い橙色の液体が1センチ程度注ぎ込まれ、側面のうち3面だけに、箱よりも少し大きく、厚い木の板を立てかけてある。 「この液体はオレンジジュースですか?」 恐らく、ゆっくりの治療薬である事を知っているから出た台詞であろう。 「おしい。確かにオレンジジュースも入っていますが、乳酸菌飲料が混ざっています」 「さて、虐待にとりかかるとしましょう」 去勢済みれいむを囲いの中に、そのれいむにくっついていた子れいむを透明な箱の中にいれる。 「おかあさああああん! たすけてええええええええ!」 「おちびちゃあああああん! いまたすけるからねええええええええ!」 もう子供を産めないれいむにとって最後のオチビちゃんとなる子れいむを取り返そうと、透明な箱に詰め寄る。 透明な箱はれいむが中を見れるように置かれている。 「今日は火を使った虐待をするということで、少し考えてみました」 「あら、底面は焼かないのですか?」 「あんよ焼きですか? まぁ、この場合だと母親の足を焼くってのはアリです」 助けたいけど足が動かず助けられない、というジレンマを味合わせる意味で、よく使われる。 それにゆっくりは移動力そのものは低いものも、一瞬だけの瞬発力は実は高い。 暴れられる可能性もあるので、その手間を考えてあんよ焼きを行う。 「ですが、今回は道具が揃っていますし、あえてあんよ焼きはしないことにします」 そう前置きして、チャッカマンを用意し、透明な箱の木の板に着火する。 「ゆ、ゆゆぅ! ひさん! ひさんがめーらめーらしてるううううううう!」 「おちびちゃあああああん! おいクソにんげん! さっさとオチビちゃんをたすけろおおおおおお! 「ああ゛? テメェでなんとかしろよ」 「とうめいなかべさんがじゃまでたすけられないよ! いいからさっさとたすけてあげてね! そのあとゆっくりしんでね!」 間違った意味での他力本願はゆっくりがよくすることである。 というより『自ゆん以外のものは、自ゆんをゆっくりさせるためだけに生えてくる』というのが奴らの考えだ。 何か困った事があったら、自分でどうにかする前にすぐに他人に助けを求める。 「おいチビども。テメェの母親はお前らを助けたくないんだとよ。ゆっくりそこで死んでいってね!」 『ゆんやああああああああ! おかあさああああああん!』 れいむに子れいむを助ける意思がある事を知りつつ、そういう事を言ってみる。 「そ、そんなことないよ! にんげんさん! おねがいです、オチビちゃんをたすけてあげてくださいいいいいい!」 れいむにとって俺は最後の希望である。 「断る」 無論、そんな希望はぶち壊すが。 ついでに、木の板がなかった面に同じ木の板をセットした。 これで、親れいむは中の様子を見ることは出来ず、子れいむの悲鳴だけが聞こえる状態となった。 すぐにセットしたばかりの板に火が燃え移り、子れいむの周囲は完全に炎に包まれる。 「ひさん、こっちこないでね! じゃないとぷくーするよ! ぷくうううううう!」 『ぷくうううううう!』×4 箱の中で子れいむが頬をふぐのようにふくらませる。 ゆっくりが攻撃の意思を表現する際に行う、息を吸い込んで体を大きく見せる『ぷくー』だ。 顔の大きさで強さを判断するゆっくりは、このぷくーの大きさを優劣を決める要因の一つとしている。 他の野生動物でも、このように体を大きく見せて威嚇する事はあるし、効果もある。 ただし、それが意思のない炎に対して効果がある訳がない。 「ゆあ? ゆうううううううううう! れいむのせかいがうらやむしっこくのかみさんがああああああああ!」 まっさきにぷくーをしたれいむの髪に火の粉が降りかかり引火した。 「おちびちゃん!? にんげんさんおねがいしますううううううううう!」 「つーかさ、箱に体当たりすればいいんじゃねーの? 上手く行けば箱が転がって助けられるかもしれねーぞ」 「ゆ、わかったよ! はこさんにたいあたりするよ!」 何も考えずに、ただ教えられたように行動しようとする母れいむ。 少しだけ助走をつけて、透明な箱に体当たりした。 人間に対してはまったく効果がないゆっくりの体当たり。 だが、なんだかんだ言って餡子が一杯に詰まった全高30センチの饅頭である。 透明な箱は転がるまでは行かずとも、大きく揺れた。 ところで、木の板は接着剤などでくっつけているわけではなく、立てかけてあるだけだ。 そして、そんな状態で大きな衝撃を受ければどうなるか。 当然、倒れるに決まっている。 『ゆんぎゃあああああああああああ! ひさんがあああああああああ!』 炎に巻かれた木の板が子ゆっくりに襲いかかる。 丁度、それぞれの板同士が重なり支えあって櫓のようになっているが、それでも一番真ん中にいたれいむ以外は板と接触した。 「あつっ! めっちゃあつうううううううううううう!」 「やめてね! おかざりさんがああああああああああ!」 「おかーさんのばがあああああああああああああああ!」 「ゆっぐりできないいいいいいいいいいいいいいいい!」 「ゆ、ゆ、ゆ?」 「あーあ、お前のせいでよけいに苦しんじゃったなぁ」 わざとらしく、親れいむに語りかける。 「ゆわああああああ! ごめんねえええええええ! おちびちゃんごめんねええええええええええ!」 「しばらく放置しましょう。今の虐待は火を使いつつ、れいむ親子を虐待するものでした。 実は嬉しい誤算がありましたが」 「誤算、ですか?」 黒岩さんが用意してくれた、ビーチパラソルセットの椅子に腰掛けて解説を始める。 「体当たりするように言いましたよね? 予想だと、あんな風に綺麗に倒れずに、あの時点で3匹くらい死ぬ予定だったんです。 それが、ああやって倒れてくれた事で、あの液体の効果がさらに出るようになりました」 「そういえば精神安定剤が入っているとか。なんの為に混ぜたのですか?」 「あの液体自体、ゆっくりを死に難くするための薬なんです。 ご存知のように、オレンジジュースはゆっくりにとっての万能薬。 ですが、心の傷までは治せません。そのための乳酸菌飲料です」 最近判明した事なのだが、乳酸菌飲料はゆっくりに服用させるとストレスを緩和する役割を果たすらしい。 乳酸菌といえば某薔薇乙女だが、あれはストレスじゃなくて血圧だったよな……。 オレンジジュースで傷が修復することも含めて、本当にデタラメな生物だ。 「ゆっくり、特に子ゆっくりはストレスが貯まると非ゆっくり症を発症させます」 「ゆっくり出来ない環境におかれてストレスが溜りすぎた結果、人間で言う所の植物状態になる病気でしたわね?」 「そうです。そうならない為の乳酸菌です。あのれいむを見てください」 例のゆっくりたちは“まだ”生きている。 母れいむは箱の前でうろうろしているだけだが。 そろそろ、透明な箱が内部の炎のせいで熱くなっているのだろう。 「あのれいむにとって、子供が非ゆっくり症になるのはもちろん“ゆっくりできない”ことですが、それ以上に辛いのは……ああ、そろそろかな」 「……して……」 「ゆ、ゆ? オチビちゃん? なんて言ったの?」 我が子のかすかな声を聞きつけ、熱いのを我慢して箱に近づく。 すると、オチビ達の声がはっきりと聞こえ出した。 「ころしてえええええええええ! もうめーらめーらさんはいやああああああああああああ!」 「ゆっくりしたいいいいいいいいい! ゆっくりさせろクソおやああああああああああああ!」 「おまえのせいだああああああああ! おまえがよけいなことをしたからああああああああ!」 「どおしてれいむをうんだんだああああああ! こんなおもいをするならうまれたくなかったああああああ!」 「おねえええちゃああああああん! いもうちょおおおおお! ゆっくり、ゆっくりしてええええええ!」 聞こえてくるのは呪詛の声。 自らの死を望む声や、親をクソ呼ばわりし、責任を追求する声。 最後のは恐らく中心にいた子れいむだろう。 「どぼじでぞんなごどいうのおおおおおおおおおおお!」 「とまぁ、あんなものです。親が一番ゆっくりできない子ゆっくりの台詞は、子供から死ねとかゲス呼ばわりされるもの、 『どうして自分を産んだのか』という自己否定、そして自らの死を望む言葉です」 本来ゆっくりできる存在である筈の子ゆっくりがそんな事を言い出したら親はゆっくりできなくなる。 「あの子ゆっくり達は、オレンジジュースのおかげで簡単に死ねません。 死に瀕する程ゆっくりできないのに、乳酸菌飲料のおかげで簡単に精神崩壊できません。 親は目の前で我が子が死にかけているのに、その声を聞くことしか出来ません。 その声にしたって、ゆっくり出来ないものです」 それを踏まえての『嬉しい誤算』である。 流石に押し潰されればオレンジジュースも効かない。 全ゆんが生き残れば、予想よりも3匹分のゆっくりの悲鳴があがるということである。 「なるほど……単純に焼き殺すだけではなく、そんな深い意味があったとは……。 でも、このままではあのれいむ達は死なないのでは?」 双葉さんの言うとおりである。 子ゆっくりはオレンジジュースのせいで、火が着いたとしても転がればすぐに回復出来る。 親ゆっくりに関しては、確かにゆっくりできないが死ぬわけではない。 「ですので、そろそろいい時間になりましたし、最後の仕上げをしたいと思います」 俺は予め用意していた手頃な箱をれいむの元に持って行き、透明な箱の横に置いた。 「ほら、これで箱の中に入ってオチビを助けられるぞ」 箱が丁度いい踏み台となり、透明な箱の熱ささえ耐えれば中に入ることができるだろう。 「ゆん! やっとかいっしんっしたみたいだね!」 そしてこの顔と台詞である。 「オチビちゃん! いまたすけにいくよ!」 箱を踏み台にして、一気に箱の中に飛び込む母れいむ。 しかし、 『あぎゅぺっ!』 どうしてれいむは自分の重さで子供が潰れる事を考えなかったのだろう。 箱の大きさは大体成体ゆっくりと同じ。つまり、30センチの高さからダイブしたのだ。 その先には熱さで死にかけ、逃げ場のないオチビ。 母れいむが飛び込んだせいで、燃えて脆くなっていた木の板が壊れ、木の板ごとオチビの上に落下し、潰した。 そして、 「あ゛つ゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛! めーらめーらざんがあ゛つ゛い゛い゛い゛い゛い゛!」 決死のダイブにも関わらず、れいむは子を助ける事すら出来ずに炎に包まれた。 「これで一通り終わりました。どうですか、感想は」 親子ともども燃え尽きたれいむ達の残骸を袋に入れつつ、双葉さんに尋ねる。 「とってもゆっくりできました!」 そう言う彼女の目は「はやく私もやりたい、すぐやりたい、今やりたい」と訴えている。 「では、準備をしましょう。今度はジュースなしでやってみましょうか」 「それも面白いかもしれませんね」 まだ時間もゆっくりもある。 なるべく彼女が楽しめるように、せいぜい頑張ることにしよう。 あとがき 続きます。 精神安定剤が乳酸菌になったのは、ちょうど眼の前にあったからです。 科学的意味はもちろん、深い意味はありません。 やっぱり、私の虐待衝動は『燃やす』だと思うんです。 火を使うときは周りに十分注意しましょう。 ちなみに最初は、尾根衣さんが恋人の前で一人でゆっくりを色々と工夫しながら燃やし尽くすお話でした。 読了、ありがとうございました。 今までに書いた物。 anko3561 ゆっくりぱるすぃ anko3586 ゆっくりしけんするよ anko3592 ゆっくり燃えつきろ anko3638 ゆっくり剣道道場 anko3642 とよひめと桃の恨み anko3651 ハウスキーパーみょん anko3663 オチビちゃんは…… anko3690『ゆっくり』とは
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ゆっくりにひたすら足焼きしてみた。 「ぷんぷん!おにいさん、はなしてね!」 腕の中でギャアギャア喚くれいむ。 喧しいな。俺だってさっさと離したいよ。 「れいむのおなかにはあかちゃんがいるんだよ!さっさとはなしてあまあまもってきてね!」 いつもおなじみの「あまあま持って来い」発言。 れいむの言うとおり、こいつの中には赤ん坊がいるらしいのだが、そんなことはどうでもいい。 いや、むしろ好都合かな? 「はーいれいむ少し黙ろうねー」 「ゆっ!?おにいさんなにをむがもがっ!!」 れいむの口を塞ぐ。 足焼き以外の虐待はしないと決めてあるがもしこいつが舐めたことを言ってきたらストレスマッハになって殺してしまいかねない。 俺の精神衛生のために黙っていてもらおう。 「さて、準備はOK・・・っと」 「むががむぐぐーっ!!」 さっそく台所まで移動し、コンロにMYフライパンを置く。 もうこれが見納めになるかと思うと、なんだか少し寂しい。 「・・・よし。スイッチ、ON!」 少しだけフライパンのために祈り、そしてつまみを限界までひねる。 火力全開。 噴き出す火焔。 昇る火柱。 相変わらずうちのコンロの火力はどこかおかしいと思う。 「むぅーっ!?むぅーっ!?」 目の前の火柱に流石にびびるれいむ。 いくら能天気な饅頭とはいえ、こんな光景は見たことが無いか。 ぶっちゃけなんで我が家が火事にならないのか少し不思議だ。 フライパンを飲み込んでる火柱の威力を抑えるため、つまみをひねってゆく。 みるみる火柱は小さくなり、常識的な一コンロの光景へと戻っていった。 「・・・・・・さて。そろそろ温まったかな」 あっという間に熱せられ、白い煙を上げているMYフライパン。 すぐにもお湯を沸かしたいときとかにさっきの全開火力は便利だったりする。 ついでにサラダ油を薄くひく。 最後の餞別だ。 「さぁれいむ、今からそのあんよ焼きまくろうな」 「むぅっ!?むががもがが!!」 なんか言いたそうなので塞いでいた手をどける。 面白い命乞いでもしてきたら助けてやろうかなぁ。 「やめてね!!れいむのかわいいあんよやかないでね!!れいむのおなかにはあかちゃんがいるんだよ!? そんなのかわいそうでしょう!?おにいさんがかってにあしでもなんでもやいててね!!」 無理。却下。NO。 やはり身の程知らずの饅頭の言うことなんてこんなものか。 もっと気の利いたこと言えば助かったのかもしれないのに。 れいむの頭頂部を掴む。 暴れだしても逃げられないように、しっかりと。 「ゆぁっ!?やべでね!!やべでねぇ!?」 じたばたともがくれいむ、 だが当然逃げられない、逃がさない。 フライパンの上にれいむを翳す。 熱気が手のほうまで伝わってくる。結構熱い。 手だけでこれなのだから全身が熱気に包まれているれいむの苦しみは如何ほどか。 「ゆ゛ああああああぁぁっ!!!あじゅいい!!!あじゅいいいよおおおおぉぉぉ!!!」 先ほどよりも強くじたんじたんと暴れるれいむ。 やはり逃げられない。 仮に逃げ出したとしてももうフライパンの上にいるのだからこのれいむの命運は決まっているようなものだ。 「れいむ、止めて欲しいか?」 「ゆ゛っ!?」 そんなれいむに声をかける。 助けてもらえるとでも思ったのだろうか、れいむは瞳を輝かせてこちらを見つめてきた。 「たっ、だずげでね!!れいむ゛あづいのはいやだよ!!」 「そうか、熱いのは嫌か」 「ぞうだよ!!おにいざんだっでごんなごどざれだらいやでじょう!?」 なんか説教めいたことを喚き始めるれいむ。 そりゃ俺だってこんなことされたら嫌だよ。嫌だけど、それでれいむの虐待を止めてやるかと言えば・・・ねぇ? 「ゆ゛っ!!ぞうだ!!れいむ゛をだずげでぐれだらおにいざんにがわいいれいむ゛のあがぢゃんみぜであげるよ!!」 「へぇ、"かわいいれいむ"の赤ちゃんねぇ?」 「がわいいれいむ゛のあがちゃんみだいでじょ!?だっだらさっさとだずげでね゛ぇ!!」 表面からぬらぬらと汗らしき粘液を分泌させながら懇願するれいむ。 おい、そんなにヌルヌルになると本当に落っことしちまうぞ。 「うーん、そうか・・・。赤ちゃんねぇ・・・・・・」 れいむをフライパンの上に翳しながら、考える・・・・・・ふり。 別にお前の小汚いクソガキなんて見たくねぇよ。 「なぁ、本当にれいむを助けたら赤ちゃんみせてもらえるのか?」 「ゆ゛っ!!ほんどだよ!!ほんどだがらはやぐたずけでねぇぇぇぇ!!!!」 「よーし解った。それじゃ、れいむ・・・・・・」 「ゆ゛ああああぁぁぁ!!はやぐ!!はやぐたずけでえええええええぇぇぇぇぇ!!!」 希望を込めた瞳で見つめてくるれいむ。 お前、一体誰のせいでこんな事になってるか忘れたのかよ。 「だが断る」 すげなくそう答え、れいむをフライパンに叩き込んだ。 「っっっっっっっっっっっっっっっぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」 大絶叫。 台所を揺るがすほどの音量が、バスケットボール大の饅頭から発せられる。 ちょっと喧しい。最初に口を縫うくらいは有りにすればよかった。 れいむが逃げ出さないよう、しっかりとフライパンに押し付ける。 ぐりぐりとれいむの頭頂部を押し、その度にジュウジュウ焼ける音を立てる底部。 「っっっっっっぎええええええええええええええええ!!!!ぎゅうううあああああああああああああああああああああ!!! でいぶのぉ!!!でいぶのあんよがぁああああああああああああぁぁぁああぁぁぁ!!!!」 少し体勢を変えさせ、念入りに底部の外側も焼いていく。 その度に魂の底から搾り出したような悲鳴を上げるれいむ。 まだまだ辛いのはこれからなのに、ずいぶんと元気なことだ。 きっかり一分。れいむを押し付けていた手を離す。 だがれいむは動かない。いや、動けない。 最早れいむの底部は真っ黒に焼け焦げており、動くことすらままならないのだ。 「おーいれいむー?離してあげたのにそこから動かないってのはどういうことかなー?」 「ゆぐっ!?で、でいぶのあんよがうごがないいいいいいいいいい!!!」 必死に逃げ出そうと身体をよじったり、縦に伸ばしたりするれいむ。 そんなことをしてもれいむの足は動かない。 完全にれいむの運動能力を奪ったことを証明していた。 「あーそうか。れいむ、きっとお前はそこから動きたくないんだな。そこ"温かい"もんなぁ」 「ぢ、ぢがっ!!おにいざん、でいぶをだずげでえええええええぇぇっぇぇっぇぇぇぇ!!!!!!!」 「いやいや解ってるよれいむ。お前が、そこから、動きたくないってことは」 解っていながらとぼけた振りをする。 俺の言葉にれいむはまたしても絶叫する。 「さて、れいむ。お前がそこから動きたくないってことはよっく解った。」 「ちがぁ・・・・・・でいぶをだずげ・・・・・・」 「じゃあそこから出たくなったらいつでも出ろよ。俺は止めないからな」 そう言いつつ椅子を運んできて、座る。 これから長丁場になりそうだ。一体何分、いや何時間かかるやら。 コイツが絶命するその瞬間まで、絶対に火を止めたりはしない。 「じゃあ、頑張れよれいむ。俺はここで見てるからな」 そうして俺とれいむの長い時間が始まった。 十分後。 特に何も変わりは無い。 今だれいむは元気(?)に鉄板焼きの真っ最中だ。 「おにいいいいいざあああああああああああん!!!!だずげでえええええええええええええええ!!!」 飽きもせずにれいむはこの十分間叫びっぱなしでいる。喉痛めたりしないのだろうか。 勿論この程度で辞めるつもりは無い。もっともっと、長い時間をかけてれいむを焼いていくつもりだ。 「なぁれいむ、今お腹の中にいる赤ちゃんどんな感じ?」 「ゆ゛ぅっ!?」 今の今まで忘れていたのだろう。 指摘されてようやく叫ぶのを止めるれいむ。 「ぞっ、ぞうだよ!!いまでいぶのおながにはあがぢゃんがいるんだよ!! おにいざん、ぞんなどころでゆっぐりじでないではやぐでいぶをだずけでね゛!!!!」 「やだよ面倒くさい。さっさと自分で出ればすむ話だろ」 子供をダシに使った命乞いもあっさり断る。 まだまだ結構元気だな。ちょっと火力弱すぎたか? 少しつまみをひねり、火力を上げる。 「ゆ゛っあ゛!!あじゅい!!!あじゅいよおおおおおおおおおおおおお!!!!!」 結構敏感に反応するれいむ。 足を焼かれても神経とかいろいろその辺は無事なのかな? もっともっと時間をかけなくては。 「あじゅいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!だずげでえええええええええええええええええええ!!!!」 れいむの叫びをよそに、冷静に観察を続けることにした。 三十分後。 「あじゅい・・・・・・あじゅいよぉぉぉぉ・・・・・・」 すこーしだけ元気がなくなってきた。 でもまだ大丈夫だな。 知っての通りゆっくりは自身の中身である餡子を大量に失わない限り死なない、とされている。 このれいむはただ足を焼かれているだけである。外に漏れ出る餡子があるはずが無い。 見ればれいむの足元から黒い煙が上がり始めていた。 相当足焼きをされている証だ。 「あじゅい・・・・・・あじゅいいいいいいいい・・・・・・」 さっきからうわごとのようにそれだけを繰り返している。 体温の上昇に伴って思考能力が奪われているのか。 見ればれいむの顔は茹だったタコのように真っ赤になっている。 三十分でようやく顔が赤くなるだけか。 これは本当に長くなるな。 やはりゆっくりとは生命力だけは高いナマモノなのだ。 「あじゅうううう・・・・・・あじゅい・・・・・・」 そういえばれいむの中にいる赤ゆっくりはどうなっているだろうか? 恐らくだがサウナのようになった母の胎内で、苦しみ悶えているのだろう。 母と同じくその程度では死にそうに無いが。 「あじゅ・・・・・・あがぢゃん・・・・・・」 まるで俺の考えを読んだかのように赤ん坊のことを口にするれいむ。 他饅のことを気にかけられるなら、まだまだ元気ってことだ。 最早視線すら確かでないれいむを観察し続けながら俺は思う。 まだまだ、これから。先は長い。 一時間後。 もうれいむに言葉は無い。 その意識はとうに消え去り、目を白目を・・・・・・いや、両目は既に白濁している。 ぽかんと口を開けたきり、れいむは何も喋らない。さっさと餡子でも吐けば楽だったろうに。 底部の炭化は更に進み、徐々に焼かれていないはずの部分まで昇り始めている。 まるでそれは、れいむの命を脅かす病か何かのように。 「・・・・・・・・・」 そろそろ終わりかな。 そう思った矢先、その変化は訪れた。 ごぼり。 まるで身体の中に泡でもぶち込まれたかのように、れいむは水音らしき音を立てて膨らむ。 否、これは・・・・・・膨張ではない。沸騰している。 とうとうその身体に蓄えた餡子の、その沸点を超えたのだ。 ごぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼ。 それが皮切りだったのか、れいむの身体は泡立つように膨らみ始める。 もはや饅頭の皮で作られた薬缶となったれいむ。 極限まで高められた体温のお陰で餡子は常に沸騰を続ける。 そして餡子と別れを告げて体中を巡りまわった水分の行き先はどこか。 決まっている。出口へと流れ、そこから漏れ出すのだ。 まさしく出『口』であるれいむの大きく開かれた口蓋から、それこそまるで魂か何かのように溢れる水蒸気。 口だけではない。白く濁ったその両目、その隙間からもまるで涙のように白い煙が吹き上がる。 おそらくこの水蒸気が抜け切ったとき、れいむもまた死ぬだろう。 いくらゆっくりとは言えど、体中の水分が無くなって生きているはずが無い。 ただれいむの水分が無くなるのはいつか。 もしかして今すぐか。 いや、十分程度では。 あるいは一時間後。 それよりも更に後かもしれない。 とにかく待とう。 考えても始まらない。どうせすぐに時間は過ぎ去り、答えは見つかるのだ。 れいむがいつ死ぬかなどどうでもいい。大切なのは、どのように死ぬかだ。 今沸騰する饅頭鍋と化しているれいむの中では、赤ゆっくりが地獄の苦しみに茹で上げれらていることだろう。 もしかしたら面白い、いや美味しいものが見れるかもしれない。 更に少しだけれいむの最期が楽しみになった。 さぁれいむ。 さっさと死んでくれ。 いや、もっと長く苦しんで死んでくれ。 どちらにせよ死んでくれ。 お前が死んだとき、お前を切り裂いて中身を調べ尽くしてやる。 お前の苦しみ、苦痛、恐怖を全て知ってやる。 お前が「赤ちゃん」と呼んでいた者がどうなっているか確認してやる。 楽しみだなぁ。 やはり虐待は楽しい。心が躍る。 沸騰し続けるれいむを前に、俺はそんな期待を抱いていた。 三時間後。 そこには炭の塊があった。 最早これがゆっくりだなどと思う者はいるのだろうか。 あれから一時間ほどで、れいむの水分はすべて出尽くした。 口から溢れていた水蒸気が止まった頃には、れいむの身体はまるでミイラのようにかさかさに乾燥していた。 それと同時に炭化も完全に進行した。 完全に水気の飛んだ饅頭皮は、あっという間に炭になっていき、れいむは目出度く炭饅頭へと変身したわけだ。 フライパンをひっくり返してみる。 落ちない。完全に焦げ付いている。 最期の大仕事をやり遂げてくれたフライパンに感謝する。 炭れいむを解体するべく、ナイフを差し込む。 かちりと硬いものに触れた音が響き、そこからバリバリと炭を砕いて内部へと埋没してゆくナイフ。 どうやら中の餡子は水分こそ出尽くしたものの、炭化はしなかったらしい。 それでもまるで干物のように硬くなった餡子を切り分けていき、炭れいむを切り開いてゆく。 今探すべきは炭れいむが言っていた「かわいいれいむのあかちゃん」。 どれほどかわいい姿になったのか楽しみにしながら炭れいむの中を探索してゆく。 やがてゆっくりの子宮とも言うべき場所まで到達し、そこを慎重に切り開いてゆく。 かろうじて面影を残す母の胎内で、それは転がっていた。 赤ゆっくり。赤いリボンが特徴的な、赤れいむだ。 母親が被った壊滅的な被害も、その子に及ぶことはなかったらしい。 炭化しているところなど一つも見受けられない。 だが、やはり結末は一緒ということか。 赤れいむは死んでいた。それも、とびきりの苦痛を顔に浮かべて。 真っ赤となったその肌からは、ここで何があったかを正確に物語ってくれた。 子を慈しみ、守るはずの母の子宮。 それがそのまま地獄の釜の底となったのだ。 塩釜ならぬ饅頭釜の中で、この赤れいむは丸茹でとも蒸し焼きともつかない地獄の業火を味わった。 母と同じく白く濁った両目と大きく開いた口からは、絶望と恐怖、そして苦しみがありありと伝わってくる。 生まれることも無く正に言葉どおり生涯一度きりもゆっくりせずにこの赤れいむは死んだ。 さぞや甘くなっているに違いない。 まだ熱を持っている炭れいむの子宮からひょいと赤れいむを摘み上げ、そのまま口の中へと運ぶ。 そして一噛み、口の中に溢れる味。 美味い。 胎児のゆっくりの甘酸っぱさに、極上の甘みと温かさが融合している。 餡子はまるでクリームのようにとろけ、水分をそのまま保ちながら死んだであろうことを示している。 皮はプリプリ。饅頭というよりまるでタピオカのよう。 これは良い発見をした。 胎児ゆっくりの親ゆ釜蒸し。 意外といいメニューかもしれない。 今回はこの通りフライパンを駄目にしてしまったが、わかっていればもっと向いた物を使っていた。 例えば、オーブンなどを使ってもっと早く仕上げるとか。 そうと解ればもっと実験しなければ。 最適の焼き時間は何か。温度はどれくらいか。道具は何にするか。 やはり足焼きをやってみて正解だった。 これをやらなければ、俺はこのメニューを見逃していただろう。 やはり虐待の道は一つに通じるのだ。 散々に使い古されてきた方法でも一つアプローチを変えればこのような結果を出す。 今だゆっくり虐待は修めつくせぬ未知のフロンティア。 満足感と充実感に支配されて俺はそんなことを思うのだった。 「おにいさーん、きょうはいいキャベツがはいったからロールキャベツにしようと・・・・・・ってなによこれ!!」 「げぇっ、ゆうか!」 「おにいさんまただいどころでいたずらして!あぶないからやめてってこのまえいったじゃない!」 「いや、違うんだよゆうか。俺は今日とても大切なゆっくり調理法を編み出したのであって決して遊び半分で ゆっくりをひたすら焼いてみたとかそのようなことは決して・・・・・・」 「いいわけむよう!おにいさん、ちょっとそこにすわりなさい!!」 結局また俺はゆうかに一時間説教を受ける羽目になった。正座で。 おわり ――――― 足焼きやってないなぁと思いこんな駄文を書いた書き溜めです。 最初は本当にただひたすら足焼きをし続けてれいむを炭にしようと思ったのですが 途中で赤ゆっくりの蒸し焼きが食べたくなったのでこんなオチになりました。 別にゆうかを登場させるつもりは無いのに結局最期には書いてしまう。 ゆうかが好きすぎて幻想郷に行きたくなった。 あとロールキャベツ食べたい。 このSSに感想をつける
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『ゆ虐にも補助金を』 テレビで民主党の政策を観ていての思いつきです。 前に書いた『ゆ虐ツアー』の続きみたいなものです。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ゆっくりの虐待は国民のストレスを緩和し、人間関係の改善に貢献している。 これによって国から、ゆっくり虐待に関する物に対して補助金が支給される事となった。 この補助金によりゆ虐ツアーも大幅な値下げが行われ、俺も満足出来るまで参加出来るようになった。 選挙には行ってないけど民ゆ党ありがとう。 前まで日帰り1回1万円だったのが、値下げで5千円にまで下がったのだから単純に倍は行く事が出来る。 不景気のせいで給料を下げられて、行きたくても行けなかったので楽しみで仕方がない。 集合場所に到着すると、既に多くの鬼威山や鬼姉山が揃っていた。 受付を済ませて車内で待つ事にする。 割り当てられた座席に座ると、枝付の赤ゆが備え付けられてあった。 軽くつついてみる 『ユピィユピィユピィ』 何か鳴声を上げてはいるが、目は開いていないので無意識のようだ。 そうこうしているうちに車内には、沢山の人が乗り込んでくる。 全席が埋まっていくのを眺めながら、現代社会のストレスが生んだゆ虐産業の凄さを思う。 実際に俺がゆっくりを虐待するようになってからは、胃痛が無くなり週末が楽しみになった。 健康状態も良好でまさにゆっくり様々である。 「本日は当方鬼月観光の「ゆ~楽満喫田舎体験ツアー」をご利用頂きありがとうございます。このバスはこれよりSS村へと向かわさせていただきます。私はガイドを務めさせて頂きます牧村香と申します。道中2時間ほどのお付き合いよろしくお願いいたします。」 ガイドの挨拶に拍手で応える。バスはゆっくり動きだし一路SS村へと向かった。 早速座席に置いてある赤ゆで、楽しませてもらおうと枝を手に取る。 まずは何から始めようかと思案していると、隣に座った男性が注射器を取り出した。 何を始める気かと様子を伺っていると、その男性は俺の方を向きニヤっと笑い声をかけてきた。 「やっぱ気になる感じ?俺ってさぁ~赤ゆが苦しむ声聞くとQNQNくるわけ~だからこの注射器使ってやろうと思ってさぁ~」 赤ゆから餡子でも吸い出すのかと思いきや、枝に空の注射器を刺して枝の水分を抜きだした。 この水分は、糖質をたっぷりと含んだ赤ゆの養分である。 その栄養が奪われて赤ゆの顔が苦悶に満ち干からびていく、男性は息を荒げながらドンドン吸い上げる。 『ぴぃぃ・・・・くるちぃぃぃ・・・・』 苦しみの余り目を開いていく赤ゆ達、だがまだ枝からは離れる事は出来ない。 男性は今度は、備え付けのオレンジジュースを別の注射器に吸い上げ出す。 注射器には塩を先に入れてあり、しっかり混ざるように良く振る。 その塩入オレンジジュースを枝に突き刺し注入していく。 すると今度は赤ゆは真赤に染まって膨れだす。 『ゆぎぃぃぃぃ!あちゅいぃぃぃ!ゆっぐちできにゃいぃぃぃ!!!』 枝に着いたまま激しく揺れて苦しむ赤ゆ達、だがオレンジジュースの効果だろうか?苦しみながらも成長しているようである。 あっという間にプチトマトサイズから、ピンポン玉にまで大きくなった。 「いいねぇいいねぇ~QNQNくるよ~もっと聞かせてよ沢山でいいよ。」 大きくなった赤ゆに直接注射器を刺していく、刺された赤ゆは大きく目を見開き涙を流しながら懇願しだす。 『やめちぇぇぇ!まりちゃにゃにもわりゅいこちょちちぇにゃいよぉぉぉ!』 「鳴けぃ!喚けぃ!そしてぇぇ!!死ねぇ!ひゃはははははは!」 『やめちぇあげぇちぇぇ!おねいちゃんいたがっちゃるよぉ・・・』 何度も刺される赤ゆ、その間他の姉妹はその様子を見ながら泣くしか出来なかった。 刺される度に塩入オレンジジュースを注入される。 赤ゆの身体を塩が蝕むが、オレンジジュースの治癒効果で治ってしまう。 急激な成長は、壮絶な苦しみを伴い繰り返されていく。 やがてそれは破綻をきたした。 『も・・・どゆ・・ぐ・・り・・じだ・・が・・・・だ』 「月を見る度思い出せ!ひゃははははは~」 いや思い出そうにも既に死んでますって、それに今はまだ朝ですよ・・・・・ 餡子を吐き出して最初の1匹目は、短いゆん生を終えた。 同様の手段で残りの姉妹も、たっぷりと時間をかけて命を弄ばれていく。 俺はその様子を熱く鑑賞してしまった。 気が付けば隣の男性に、自分の分の赤ゆを差し出してまで見とれていたのだ。 目的地につくまでの時間が、あっと言う間に過ぎてしまった。 「みなさま御疲れ様でございます。まもなくSS村に到着いたします、 赤ゆをまだお持ちのお方は、お楽しみ残しの無いようにお願いいたします。」 バスガイドの案内によって、車内に断末魔の輪唱が奏でられる。 これにより鬼威山達は、ゆ虐気分を更に盛り立てていった。 バスから降りるとまず目に付くのは、バスケットボール大のゆっくり達。 『さっさっとくそどれいはれいむにあまあまをよこしてね!くずはきらいだよ』 「代わりにこれを喰らいなぁ!うりゃぁぁぁ!!」 『はやくしないとせいさいす・・ごぉぐぅぅぅぅぐぇぇ・・』 次々と手加減無しの強烈な蹴りを喰らって潰れていく。 これが噂のウェルカムキックである。 キックを終えた鬼威山達は、ゲートをくぐって施設の中へ入場していく。 昔は過疎化した村を利用したボロい小屋ばかりであったが、最近は綺麗な建物が随分増えた。 よほど儲かっているらしい。 まずは施設のロビーで受付を済ませなければならない。 この上は宿泊施設になっていて、泊りがけでのゆ虐も可能になった。 ロビー中央には肌色のバーバーパパのような生き物が、涙を流しながら喚いている。 『どぼじでごんなことをするのぉぉ~どすはなにもわるいことしてないよぉ~』 お飾りと髪の毛を奪われて、念入りに足焼きまでされたドスまりさのモニュメントだ。 2m以上もある巨大な肌色の生き物が、涙を流しながらうねっているのは壮観である。 だがゆっくりと言うよりは、やはりバーバーパパにしか見えないなぁ・・・・ 受付を済ませると赤ゆバッチを、綺麗なメイド姿のお姉さんがつけてくれる。 女性には、イケ面の執事が対応すると言う木目細かいサービス。 赤ゆバッチとは赤ゆの頭に中枢餡を避けて安全ピンを、ダイレクトにぶっ刺しただけの物である。 ピイピイと鳴声は聞こえるが真空パックされているので、 体液等で衣服を汚す心配はないから安心である。 「さて今日はどこから行こうかなぁ・・・・・まずはゆーリングでもするかな。」 とりあえずここから一番近い遊技場を目指した。 ゆーリングとは、早い話がボーリングのピンがゆっくりなのである。 1フレーム1回で全部潰したらストラ逝クで、2回で潰したら潰ブレアとなる。 俺の平均アベレージは130前後で、上手くも無いが下手でも無いといった感じだ。 今日こそは叩キーを出してみたいものである。 レーンに足焼きされたゆっくりが10匹並べられた。 『しゃざいにあまあまをようきゅうするんだぜぇ~』 『ここはゆっくりできなぃぃぃぃ』 『あんよさんうごいてぇぇぇ~』 置かれた場所は、かなりの死臭がするらしく騒ぎたてていた。 そこで毎日、大量のゆっくりが潰されているのだから当然であろう。 今日は重めで16ポンドを使い、パワー重視でチャレンジする事にした。 ゆっくりと狙いを定めて大きく振りかぶる。 「おりゃぁぁぁぁ!」 気合と共に綺麗に腕を振り切った!これは手応えあり! 『ゆんやぁぁぁ~こないでぇぇぇぇぇぇ』 『まりさはぷくーするんだぜ~』 『うごけないよぉぉぉ~』 迫り来るボールから逃げようとする者や、威嚇している馬鹿もいた。 ブチュブチュブチュブチュブチュウゥゥゥゥゥゥ 右側から軽いカーブを描いて、ゆっくりを潰していくボール。 残念な事に6匹しか潰れなかった・・・・ 『ゆんやぁぁぁぁぁぁぁぁ!』 『ゆゆゆゆゆゆ・・・ゆっくりできなぃぃぃぃぃぃぃ!』 この1投目は運良く(?)生き残ったゆっくりが、目前に起こった仲間の圧死の恐怖に震えて騒いでいる。 これはこれでなかなか楽しい、続いて2投目を投げる。 『うぉりゃぁぁぁぁ!』 力一杯に投げた。 ボールは物凄い勢いで真直ぐに、残りの4匹へと向かっていく。 ビュチュブチュビチュゥゥ 「あぁ~~残念~1匹残ったかぁ~」 惜しくも最後の1匹は掠めてしまい潰せなかった。 だが何か楽しげに歌っているようなので、きっと恐怖のあまりに壊れてしまったのであろう。 レーンに残ったゆっくりは除去されて、新しいゆっくりが並べられる。 2フレーム目の開始だ、ゆっくりボールを構えて投げていった。 結局終わってみればいつも通りの133で終了、まぁこんなもんであろう・・・・・・ 次は・・・・・・・ ゆっくりパチンコにしよう! これは中央に子ゆっくりが口を開けて固定されている台に、唐辛子の玉を打って楽しむ遊びである。 パチンコで言えば羽物にあたる。 1と書いた場所に玉が入ると、ゆっくりのいる部屋に繋がる道が1回開く。 2と書いた場所なら2回開くのである。 子ゆっくりの口は小さいので、なかなか入らないのが焦らされて楽しい。 遊戯台の釘をじっくりと観察する。 「これは道釘がわるいなぁ・・・・これじゃ玉が寄らない・・・・・ こっちは風車の向きが悪い・・・・開かないんじゃ話しにならない・・・・お!この台いいな!」 優秀台を発見したのでさっそく打ち始める。 しっかり釘を読んだのでガンガン羽は開いてくれた、この調子なら早めに入賞してくれそうだ。 だが思っていたより、玉が羽の開くタイミングに寄ってくれない・・・・ 既に投資は千円目に突入していた。 「おかしいなぁ・・・・誰か裏でタイミング測って羽開けてんじゃないか?」 ありえないとは思いつつも愚痴らずにはいられない、これもギャンブラーの性と言うものであろう。 諦めて止めようかなと思っていたら、玉が羽の中で入っていった。 子ゆは中央の下で、役物に乗って左右に動いている。 これに入れば、V入賞でボーナスゲームの始まりである。 上段ステージの回転台を転がり、子ゆの待つ下段ステージに玉は転がっていく。 「おぉし!いけいけいけぇぇぇ!」 思わずハンドルを握る手に力が入る。 そしてタイミングを合わせたかのように、玉は子ゆの口に入っていった。 ギュインギュインギュイン~ 『きゅぴぃぃぃぃぃぃぃぃ』 大きな音楽が流れ始めて、ボーナスの開始を祝福してくれる。 15Rのすーぱーむしゃむしゃたいむ確定である! 連続して羽は開き続けて、唐辛子で出来た玉は子ゆの口の中へ入っていく。 子ゆは、涙を流しながら悲鳴をあげ続ける。 『ゆぎぃぃがらいぃぃぃぃゆっぐじできないぃぃぃぃぃ』 この玉は全ラウンド終了で、子ゆが息絶える絶妙な辛さで出来ていた。 最終ラウンドまでくると、白目を向き痙攣を起こしだしている。 『も・・・もど・・・ゆっぐち・・・ちたか・・・た』 子ゆが死ぬとボーナス終了、店員に終了確認をしてもらい景品を貰った。 ちなみに貰ったのはゆうかにゃんプロマイドだった。 パチンココーナーを出て次は何をしようかと迷っていたら、広場に人だかりが出来ているのが見えた。 野次馬根性が疼き、つい見物に寄ってしまう。 沢山のギャラリーに囲まれて、中央にいるのは1匹のゆっくり。 それもかなり太っているでいぶであった。 『でいぶはしんぐるでぶなんだよ~かわいそうなんだからあまあまちょうだいね。いっぱいでいいよ。』 れいむさん「しんぐるでぶ」はただの肥満体です。 1人の男性がでいぶにオレンジジュースを舐めさせた。 『ぺ~ろぺ~ろ。ゆゅ?これはとってもゆっくりしてるよ!もっといっぱいちょうだいね でもでいぶはいきをするのもめんどうでいやだよ!おにいさんがれいむにのましてね。』 れいむさんゆっくりは息をしませんよ?空気が汚れるから勝手に吸わないで下さい。 男性はニヤリと笑い、れいむを大きなバケツに固定した。 そしてれいむの口に漏斗を取り付けて、外れない様にガムテープを巻きつけた。 「れいむさんのぉ~ちょっと良いとこ見てみたい! あっそれ!~いっきいっきいっきいっきいっきいっきいっきいっき~」 男性は音頭を取ると、漏斗の中へドボドボと水を流しいれていく。 漏斗が口に入っているので、水を拒む事は出来ない。 みるみる水分を含み膨れていき、バケツにみっちりのサイズへと大きくなった。 こうなるとしーしーで水分を放出しようにも、バケツに圧迫されて出す事は出来ない。 満杯になり漏斗すれすれまで水が溜まって、ようやく注ぐのは止まった。 「息をするのも面倒だと言ったな、今のお前はでかい水風船みたいなものだ。 これで水を吸えても空気は吸えない、お前の希望通りだ!」 そう言って男性は、れいむを放置して立ち去ろうとする。 れいむは助けを求めようと、思わず身体を捻った。 ビキビキビキビキビキ プラスチックで出来たバケツに、罅が入り割れていく。 そして身体を押さえていた物から開放されて、れいむは体内の水を破裂させた。 『いっちっちょっとまってくれぇ・・・・お・・・おっびゃ・・・ぶしゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ』 れいむは身体を四散させながら、黒い液体を撒き散らして死んだ。 男性は最後まで振り向く事なく、何処かへ去っていった。 良い物を魅せて貰った眼福眼福。 そろそろイベント会場で、催し物が開かれているはず、たしか今日はゆっくり風船割りゲームの日である。 会場には沢山の人が集まっていた。 「皆様~それでは本日のメインイベント!ゆっくり風船割りゲームを開始いたします! 我こそはと思う方はドンドン参加して下さい、1番最速で割れた方には商品として・・・・ [SSホテルでゆうかにゃんと1泊出来る券]を差し上げます。」 どうやらさっきのプロマイドの子のようだ、これは漢(?)として参加せねばなるまい! 大量の男性が名乗りを上げて、ゲームは大いに盛り上がる。 「レディ・・・・・・・・・・GO!」 10匹のゆっくりのあにゃるに風船が突っ込まれていて、それを空気入れで割っていくゲーム。 司会の合図で、俺は一気に空気を流し込んでいった。 『ゆぎぃぃぃぐるじぃ・・・「パァーーーーーーン」・・・・・』 『でいぶはぁぁぁぁぁぁ「パァーーーーーーン」・・・・・・』 『わぎゃらないぃぃぃぃ「パァーーーーーーーーン」・・・・』 1匹割るのに15秒ペース、今の所トップは155秒だからこのまま行けば勝てる! だがその確信で隙が出来たのか、最後の1匹でミスを犯した。 『こんなのとかいはぁぁぁぁぁぁぁじゃ「ぷしゅ~~~~~~~」ないわ・・・・・・』 破裂せずに穴が開き、空気が抜けていってしまった。 これが祟って順位は10位、運も実力のうちとは言え惜しかったなぁ・・・・・ 参加賞として割引券を貰った、次回はツアーに5名まで4千円で参加出来る。 今度は友達誘って来る事にしよう。 次は・・・・・・ゆっくりプロレスでも観戦しよう。 会場につくと試合は始まっていた。 『むきゅぅぅぅ~~~~~!』 「おぉ~とぱちゅりー、ありすのあんよを咥えてジャイアントスイングだぁ! そしてそのままロープに投げるぅ!」 『むきゅう!』 「そして尻ラリアット炸裂ぅ~!ありす堪らず吹っ飛ばされたぁぁぁぁ!」 場内アナウンスの絶叫が会場を盛り上げていた。 リングサイドの席が開いていたので、ここで座って観戦する。 するとリングに、被りつくように観戦している男性とゆっくりがいた。 どうやらあのぱちゅりーのセコンドのようだ。 『おにいさん。おちびちゃんのいろさんはだいじょうぶなのかだぜ?』 「あぁばっちりだ!逆にありすがヤバイぞ、真っ黒だからこの試合で死ぬだろうな。」 『それもゆんめいなんだぜ!がんばれ~おちびちゃん~まりさがついてるんだぜぇ~』 色がどうとか何を言っているのか良く分からないが、まりさらしきゆっくりの頭にデジカメが乗っているのが見えた。 記念撮影でもしているのだろうか? そうこうしているうちに試合は佳境に入っていく。 『むきゅぅぅぅぅぅかじばのくそぶくろぉぉぉぉぉぉぉ!』 ブゥゥゥーーーーーーーーーーーーー!! 思わず飲みかけていたコーヒーを噴き出してしまった・・・・・・ 咽返りながら笑ってしまう。 ゆっくりのくせに糞袋とは、意味分かって言ってるのか? 「おぉぉ~とぱちゅり~ありすを空高く放りなげるぅぅ!」 『むきゅぅぅぅぅ!ひっさつ!ぱちゅり~どらいばぁ~~~~~!!』 ありすのあんよを咥えて引っ張りながら飛び上がる。 そしてぱちゅりーの尻でありすの顔を押さえ、海老反りにしながら落下してリングに叩きつけた。 『ぐぇぇぇぇ・・・・もっど・・・ゆっぐり・・・したか・・・だわ・・・』 カンカンカンカンカン~ 「やりましたぁ~!ぱちゅり~8度目の王座防衛に成功いたしましたぁ~!」 『むきゅう!びくとりぃ!』 これがこの日の最終試合だったらしい、もっと早く見に来れば良かった。 目の前では、セコンドにいた飼い主と親まりさが喜んでいる。 『やっぱりまりさのおちびちゃんはさいきょうなんだぜぇ!』 「うちで自分の食費を稼いでいるのはこいつだけだもんなぁ~親としてどんな気分だいまりさ?」 『むむむむ・・・おにいさんいじわるなんだぜぇ・・・でもじまんのおちびちゃんなんだぜぇ!』 なんだか知らんがいちゃつくな!気持ち悪いわ! ゆうかにゃんに非ずはゆっくりに非ずと、偉い人は言っているんだ! これだから愛で派は困る・・・・・・・ 楽しい時間は早く過ぎてしまう物、そろそろ帰るバスの時間だ。 帰る前にお土産でも買っていこう。 土産物売り場に行くと、沢山の人で混雑していた。 どんな物があるのか見て回る。 赤ゆを塩化ビニールで包んだ[ゆっくりボール] 茎付の赤ゆの真空パック 定番のゆっくり饅頭もある。 足焼きされて生きたまま固定されている[まりさ鉛筆立て]なんて物もあった。 ドスまりさのデスマスクで作った[ゆっくりペナント]は気持ち悪いなぁ・・・・・ 結局、ゆっくりを材料で作ったクッキーを購入した。 明日、職場に持っていって皆で食べる事にしよう。 なんだかスッキリしたので、明日からも仕事を頑張れそうだ! 大きく背伸びをして俺は、帰路のバスに乗り込んでいった。 まさにゆっくり様々である。 終わり ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ニュースを観ながら書いていたら、こんなのが出来てしまいました。 補助金って誰の為に支給される物なんでしょうね? いくらお金が帰ってきたと言っても、元は国民のお金なんだから・・・・・・ あぁ虚しい 誤字・脱字等あれば勘弁して下さい これまで書いた物 anko1218 ゆ虐ツアー anko1232 ゆ虐ツアー お宅訪問編 anko1237 デスラッチ01 雪原のまりさ anko1243 ゆヤンワーク anko1250 デスラッチ02 まりさの思い出 anko1274 デスラッチ03 まりさとつむり anko1276 ゆっくり種 anko1278 ゆっくり種2 anko1282 デスラッチ04 まりさとおにいさん anko1291 ゆっくり種3 anko1296 デスラッチ外伝01 まりさとまま anko1310 ゆっくり種4 anko1314 デスラッチ05 まりさとおちびちゃん anko1331 ゆっくり種5 anko1337 デスラッチ06 まりさとリボン anko1341 デスラッチ07 まりさと春 anko1350 ゆっくり種6 anko1362 ケーキ anko1391 ゆっくり種7 anko1482 ゆっくり種8(終)